遊子川地区防災訓練

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遊子川地区で地域主導の防災訓練が実施されました。
もりあげ隊と、自主防災組織、消防団との協働開催。

はじめての開催、ということもあって、事前の段取りがなかなか大変だったみたいですが、
当日は天候も良く、また3.11大地震の影響もあってか、防災に対する住民の意識も意外と高く、
フタを開けてみると、100人以上もの参加者が集まり、盛況でした。

田舎にはとかく組織が多い。
地域としての自主自立が基本の村社会ではいたしかたのないことかもしれませんが、
本来自主自立のための組織が、過疎の進行とともに逆効果に働いてしまっているのが現状です。
一人の人間が複数の組織を兼任することも日常茶飯事ですが、
その割には組織間の連携が少ない気がしていました。

そんな中、このようなもりあげ隊と自主防災組織、消防団との協働イベントは、
防災意識を高めることはもちろん、地域活性化の士気を揚げる上でも非常に有効だと感じました。

今後もこのようなイベントを継続的に開催できたらいいなあ。 


まずは、朝8時から小学校の清掃活動。

今年は校庭のセンダンの巨木を剪定しました。

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自分たちで、このようなはしご車両を使って作業できるってスゴイ。


切断した太い枝を木工用にいただきました。

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腐敗して中が空洞になっているもののほか、状態の良さそうなものを二、三本GET。
センダンは柔らかく、加工しやすそうです。


10時まで清掃活動をした後、いよいよ防災訓練開始。
三角巾等による救急手当の指導、竹と毛布による即席担架の作成指導、消化器による消火訓練、
の三班に分かれて消防署の方に指導していただきました。


まずは救急手当の指導。

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ちょっと話が長い先生で、手を動かしているより話しを聞いている方が長かった〜


続いて消化器による消火訓練。

まずは大人たちがトライ。

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子どもたちも果敢にトライ。

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かよわい女性たちもトライ。

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最後に即席担架の作成。

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毛布と竹だけで簡単に上部な担架が作れちゃいます。


子どもたちが持っても大丈夫。

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毛布がない場合は上着で代用も可能。

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けが人を安全に移動させる方法も訓練。

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撮影する方に回っていると、なかなか自分が体験できないのが困りもの。


そして消防団による操法訓練の模範演技。
自分は見てるだけでしたが、整列して見学してなきゃいけなかったので、
残念ながら写真が撮れず。


訓練だけでなく、防災グッズの展示もしました。

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最後に女性防火クラブによる炊き出しで昼食。
サランラップでおにぎりを作ったり、非常食用のアルファ米、スナックバーを試食したり。


午後からは消防団の夏期訓練。
はじめての訓練、ということもあって、基本的な初歩訓練を受けました。
「回れ右」と「右向け右」を混同してしまいました。
頭で考えてしまうため、ワンテンポ動作が遅れる上に混乱する。
うーん、なかなか難しい。

軍隊の規律のような行動規範は実際の消防活動に役立つわけではないけれど、
やはり有事の際の連帯感を高めるためにはこういう訓練が必要なのかな。

思ったとおりの大変さですが、地域に馴染む、という上でも
やはり消防団には入って良かったと思います。


この日は学校の清掃活動、防災訓練、消防訓練の他にも、
公園清掃、植樹箇所の草刈、鯉のぼり下ろしなど、地域内各地でいろいろ活動がありました。

なかなか良い感じで地域が活性化しているのではないでしょうか。

「地域おこし」というと、「すぐさま経済活動を起こすべき」とか「スピードが大事」とか
言う人もいますが、僕は徒に急ぎすぎるのはどうかと思います。
スピードを求めることは踏むべきステップを省略することではない。

踏むべきステップを経ることで、勢いというものは自然についてくるものではないでしょうか。