地域づくり人研修&交流会2011

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土曜日、松山へ研修に行ってきました。

こういう研修に行くたびに思います。

地域おこしに普遍的な手法はあるのだろうか、と。
シュミレーションに意味はあるのだろうか、と。

たぶん、地域おこしプレーヤーにはめずらしく、
しょっぱなからやりたいことが明確だからかもしれない。

僕は地域おこしのプロになりたいわけじゃない。
今後のキャリヤとして、地域おこしを継続的にやりたいとは思ってない。

今後の人生のベースを田舎に置きたい。
そのベースを愛したい。
だから自分が住む場所を良くしたい。
自分がやりたいことをやれる場所にしたい。

そのきっかけとして、期限付きの地域おこし要員である「地域おこし協力隊」という仕事を選んだ。


今回の研修は東京での研修のミニチュア版といった感じでした。
前半は成功者の講話を聞き、後半はシュミレーションをする。

講話で印象的だったのが、「人交密度を高める」。

人と人との交わりを活性化させることが地域を活性化させる。
なるほど。

そしてグループワークで地域活性化案について案出しをする。

ちょっと違ったのは実際に町に出てフィールドワークを行なう点。

事前にこういう地域で、という設定資料があったのだけど、
実際に町に出てしまうと、当然そちらのほうに強いイメージが付いてしまう。
それに設定にリアリティがある方が作業も楽しくなる。

というわけで僕らの班は具体的に道後温泉商店街をどうしたらもっと魅力ある場所にできるか、
という点についていろいろアイデア出しをしました。


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[道後温泉駅]

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[道後温泉本館]


道後温泉商店街は路面電車の道後温泉駅と道後温泉本館を結んでいます。
二つの美しい建物の間を結ぶものでありながら、
普通のどこにでもあるような商店街と化していて、
イメージとして二つの建物が結ばれていない気がしました。


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入口はまだ駅の「大正モダン」のイメージを多少継承しているようですが...


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アーケードはもう普通の商店街。


そこで提案。
アーケードの入口で道後温泉本館のイメージを起こさせるように、
アーケードの骨組木組みにして、屋根は切妻屋根にする。
床は板敷にして、下駄でカランコロン鳴らしながら浴衣姿で闊歩する。


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アーケード内の商店はだいたい一階が店舗で二回が住居スペースになってます。
一階店舗は奥行きが深く、奥は暗い感じでちょっと入りづらい雰囲気。

そこで第二の提案。

上下でスペースを区切るのではなく、前後で区切る。
道路に面している側を店舗スペース、奥側を住居スペースにする。
明るく広がりを感じさせる空間が実現でき、入りやすい雰囲気になる。


アーケード入口付近にある足湯。

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足湯で足を綺麗にして、アーケード内は土足厳禁で内下駄で闊歩する。


観光地であるがゆえに地元住民はなかなか足を運ばない。
その課題を解決するために。
アーケードと直交する通路を地元住民が集まれる空間にする。

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軽トラ市を開いたり、ビール工場の空きスペースでライブを開催したり。
通路の入口に広場を作って、人々が「留まれる」場所を作る。


最終的に提案をマップ形式で描く。

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他のグループはほぼ文字ばっかりで、ちょっと珍しかったみたいです。
言葉で伝えられることは意外と少ない。
絵と併用することで伝えられることが格段に増やせる。


駅の前と本館前の広場に立ち呑み酒場を設置する。
立ち呑みとすることで腰を軽くさせ、商店街を活発に移動する。
飲んで太っ腹になることで、商店街の売上も伸びる。
縦は観光客、横は地元住民の十字導線で人交密度を高める。

コスト面での検討はあったのか、という質問がありましたが、
素直に「ありません」と回答。

シミュレーションの段階でコストの検討は不要だと思います。
現実的な検討に入ってからのことなのだから。

この段階では夢をおおいに語ればいいと思う。
夢が地域おこしを推進するパワーになるのだから。

最初から現実を見すぎてあれもダメ、これもダメと言っていてはなにも始まらない。


まずは夢を見ましょ。
それがシュミレーションの役割だと思います。