ユスモク・クラブ第7回

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ユスモク・クラブ第7回。

今回のテーマは「愛媛の木材の現状」。
講師は八幡浜市で製材所を営む有限会社マルヨシの井上剛さんにお願いしました。

これまでは加工技術についての実技研修がメインだったのですが、
今回はちょっと趣向を変えて、現場見学・講義形式としました。

まず前半は、近くの原木市場を見学し、後半はスライドによる講義を行いました。

自分たちが暮らす地域の木材が社会の中においてどのように状況にあるか。
厳しい現実を眺めつつ、それでもその中に将来への希望を見出す。
木材に対して熱い情熱を持つ方の言葉には、力があります。

「木工」というものに対してグローバルな意識を持ち、
その魅力を再認識してもらいたい。

それが今回の講座の目的。


まずは近くの原木市場を見学。

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たくさんの木材を前にして熱く語る講師の井上さん。

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その言葉に耳を傾ける受講生たち。

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遊子川公民館に移動して、後半の講義開始。

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細かい理論はともかく、今回の講義で感じたことは、
木材は古くから使われている材料でありながら、まだまだ未知の素材だということ。
まだまだ研究の余地があり、可能性を秘めている、ということ。

鉄などに比べると「弱い」というイメージがあるけれど、
実はそんなことはなくて、強度もあり、難燃でもある。
横圧縮には弱いけど、縦圧縮なら鉄にも引けを取らず、
ある温度を超えると一気に溶解する鉄に対し、
ある程度の厚みを持った木材は、表面が炭化すればそれ以上は燃えない。
きちんと使えば木はまだまだ使える。
決して過去の素材ではない、ということ。

なにより、「生きた」素材であること。
そういう素材に囲まれた空間こそ、人間が過ごすべき空間ではないのか。

あらためて木材の魅力と可能性に触れ、
木工に対する想いを強めることができました。

なにげなく選んだ素材だったけど、けっしてその第六感は間違ってなかった。
第六感は生きるために必要な本能。
大切に磨かなければ。