GW初日。
地域おこし協力隊着任2年目初日。
刺激的な体験でスタートすることができました!
愛媛大学農学部の地域マネジメントスキル修得講座。
社会人向けの地域づくり講座で、地域づくりに関する様々なスキルを学ぶもの。
月1回の土日開催、全12回。
その第1回の講座がはじまりました。
場所は愛媛大学演習林。
松山中心部市街地から30分ほど今治方面に向かった山の中。
受講生36名が初めて一同に介しました。
愛媛県内のみならず、香川や広島から来てる人もいてびっくり。
初日の内容はずばり、「炭作り」。
これまでの自分の人生で、バーベキューくらいにしか出会うことのなかったこの物体。
当然深く意識したこともなかったし、作りたいと思ったこともなかった。
こういう人間に興味を持たせる方法はただ一つ。
炭を好きで好きでたまらない人間に炭を語らせること。
炭の魅力を知り尽くしている人間にその魅力を語らせること。
そういう人は、好きな対象を正しく本質に結びつける。
だからそういう人の言葉は魅力を帯び、人を惹きつける。
...今回はそんな講座でした。
愛媛大学の演習林、宿泊棟。
大学で林を持ってるなんてね。
ところで、「森」と「林」ってなにが違うんだろ...
今回の炭作りはいきなりクオリティを求めるのではなく、新しい「仲間づくり」が目的。
ドラム缶と一斗缶を使って行なう炭作り入門を手ほどきしていただきました。
6人一組の5チームのグループで制作。
まずはドラム缶内に炭材を置く二本のロストルを設置。
煙突を挿し込んで...
90度の直角ではなく、手のひら一枚分くらい寝かせる。
炭材を積み上げる。
今回は炭材に孟宗竹を使用。竹炭を作りました。
煙突の反対側にドラム缶のフタを取り付ける。
一斗缶分の穴を空けときます。
一斗缶を取り付ける。
ドラム缶との接地面には一斗缶のフタの1/4程度の穴。
土を被せます。
これが重労働。
一輪車とスコップでせっせと土を積み重ねる。
土を被せ終わったら...
火をつけます。
お隣りのチームは竹酢液を生成する装置を取り付けました。
窯の中の温度がある程度まで上がると、煙突からの煙が激しくなり、
炭材が「着火」します。
こうなったら一斗缶での焚き火を止めてフタを閉めます。
密封するのではなく、少々の隙間から少量の空気は入れ続けます。
ある程度時間が経過すると、煙が透明になってきます。
一斗缶の完全に密封し、両端を除いたドラム缶の腹の部分の土をどけます。
これが「腹出し」。
ドラム缶が真っ赤に光り、時折火花が散るさまがまたキレイ。
一斗缶に土を被せる前にちらっと中をのぞき見。
真っ赤に燃えとります。
一番早いグループは火が落ちる前に腹出しまでできたのですが、
それ以外はバーベキューをしながらじっくりと時を待ちます。
本格的な魚類バーベキューははじめてかも。
同じタイミングで作業を開始しても、腹出しまでの時間は実に様々。
どんなに優秀な職人でも、コントロールできるのは五割までだそうです。
後の五割は自然環境に左右されるのだとか。
まさに神頼み。
一番遅い班で9時過ぎに腹出しをして、その日は終了。
病み上がりな上に煙を吸い過ぎたせいか、頭痛がひどく、ぐったり。
風呂に入って早々に就寝。
翌朝。
蓋を開けてみる。
見事なできあがり!
ドラム缶から出して、グループ毎に分配して持ち帰り。
炭は実に活用範囲が広いらしく、
そのなかでも、雑草抑制剤として有効であることにびっくり。
先生によれば、98%の抑止効果があるのだとか。
これを聞いて、ぜひとも遊子川でも炭作りをやってみたいと思いました。
一通りの作業を終えて、今回の講座の感想を漢字一字で表現してみることに。
僕は迷わず「疲」という文字を選択。
とにかく疲れた。
田舎暮らし一年生にはキツイ作業だった。
いかに都会暮らしの人間がヤワかを思い知らされた。
まあ、この講座に限らず、遊子川での一年でさんざん思い知らされたのだけど。
...まだまだ修行不足、ってことですね。
疲れのぶんだけ学びがあった。
疲れのぶんだけ達成感があった。
疲れのぶんだけこれからの期待感があった。
良師にめぐり会えた気がします。
二年目はもっと楽しい一年になりそうです。
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