祝・一周年

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遊子川にきて一年が経ちました。
一年前の4月27日、遊子川地区の集落応援隊(地域おこし協力隊)に着任しました。

気づけばあっという間だったけど、密度の濃い一年でした。
経験することの大半が「はじめてづくし」でした。
この歳にして、こんなにもたくさんの「はじめて」を経験できる人間って、
そうそういるもんじゃないと思う。
いろいろと苦労もあったけれど、その意味では幸運で幸福な一年でした。

こういう節目だから、遊子川の美しい景色を載せるべきなんだろうけど、
すべてのはじまりは松山だったから。
折しも二年目のはじまりも松山で迎えることになったのは良い前兆なのかもしれない。


二年目は愛媛大学農学部の地域マネジメントスキル修得講座を受講します。
その第1回目の受講を前にして、1日代休をとって松山に前入り。

大風邪から復調したばかり、ということもあって、とくに何をするわけでもなく、
ゆっくり温泉に浸かって、うまいもん食べて、ぐっすり休もう、ってところ。
言ってみれば頑張った自分へのささやかなご褒美。
ああ、本当になんてささやかなんだろう。

この一年はとくに忙しかった、というよりは公私の区別があまりない仕事だけに、
楽しみながら仕事に取り組める一方で、
常に刺激を受けることでストレスがかかり、
知らず知らのうちに疲れが溜まっていったとも言える。
そこにつけこまれての大風邪、みたいな。
最後の最後に嵐がやってきて、耐え切れずダウン、みたいな。


胃が身体の中から飛び出そうなほど咳が出る日々だったけど、
病院で咳止めをもらってからは、復調に向かい、
何とか新しい学びに間に合いそうです。
病院の薬は伊達じゃないね。


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遊子川での一年は、大学を卒業してからの新たな進路となっただけでなく、
二十歳で上京してから20年過ごした東京を離れ、
次の20年の最初の一年、というとても大切な人生の転換期でもある。

その一年を成果はどうあれ、充実した気持ちで過ごせたことは、
とても幸運なことだと感じる。
またそう感じることができることをとても幸せだとも思う。


僕が「できる男」だからこの一年を充実させることができたんじゃない。

人見知りをするし、酒もろくに飲めない。
しゃべりが上手なわけでもない。
人の名前を覚えるのも苦手。

そんな自分がこの一年やり続けたことは「地域を見つめること」。
地域の魅力を探し続けたこと。
そしてその魅力を記録してきたこと。
魅力を見つけるたびに、地域をどんどん好きになってゆく。
地域をもっと良くしたい、という想いが強くなってゆく。
地域の良さを地域の内外にもっとアピールしたい、という想いが強くなってゆく。

念ずれば花開く。

しかし、「念ずる」にはイメージが明確でなければならない。
なんだかよく分からないものを念ずることはできないのだから。
そしてそのイメージにはより多くの人の理解を得るための表現も必要だ。

僕が心がけたのはこのイメージの明確化と共有化。
これが上手くいってるかいないか、判断をくだすのはまだ早い。
まだ準備作業すら完了していないのだから。

ただ、信念を持って現在の仕事に取り組めていることは幸せだ。
それだけは確実に言える。


そして2年目のスタートも、早速いい機会にめぐり合えた。

信念が運を呼び、運が人を呼ぶ。
後はその縁をどれだけ大切にするか。

2年目は突っ走ります。