映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の元となったアニメ映画。
BALLAD公開を記念しての放映なのですが。
クレヨンしんちゃんにしてはめずらしくハッピーエンドに終わらない物語。
又兵衛の最期はせつなすぎる。
高貴な姫と一介の平侍との恋。
...よくある身分違いの恋なわけですが。
戦国時代へのタイムスリップ。
...よくあるタイムトラベラーストーリーなんだけど。
どうしてこのドラマはここまで人の心を惹きつけるのだろう。
「鬼の井尻」と恐れられるほどの百戦錬磨のサムライも、
普段は「青空侍」と冷やかされるほど、
のほほーんと青空を眺めることが好きな男。
臼井さんはなにを思って又兵衛をあのような最期にしたのだろう。
子供向けのアニメであれば、
ハッピーエンドで万々歳とするのが定石なのだろうに。
子供たちにどのようなメッセージを送りたかったのだろう。
男の武勲とは、どれだけ敵を倒すか、ではなく、
どれだけ味方をつけるか。
敵を倒すことではなく、敵を作らないことが生きていくための最良の知恵である。
その知恵をすべての人々が持ちさえすれば、
無益な争いもなくなるものを。
...臼井儀人さんのご冥福をお祈りします。
この映画がまさに公開されるこの時期でのこの訃報。
...なにか運命めいたものを感じます。
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