天国は待ってくれる

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イノッチ初主演映画。
渋谷シネパレスで観ました。
ちなみに木曜日はメンズデーとかで男子は千円ぽっきり。

平日の朝一番、という時間帯もあるのだろうけど、
観客も僕入れて5、6組程度。
あまり話題性がないからかもしれないけど、
けっこう豪華キャストにもかかわらずイマイチ盛り上がらず。


うーん...
正直可もなく不可もなく、というところ。


物語自体は一言で言えば男2、女1、のいわゆるドリカム。
男女の間に友情は成立するか...というのがテーマらしい。

確かに微妙といえば微妙な感情を描きたかったのだろうけど、
あまりに微妙すぎて僕にはその微妙な感情を捉えきれず、
中途半端に感じてしまいました。

イノッチはやはり初主演とあってか、表情が不自然だった気がする。
そこを岡本綾の演技力でカバーしているというか。
清木場君はエグザイルのボーカルだったんですね...
意外と演技上手いと思った。


以下例によってネタばれ的な部分もあるのでまだ観てない人はご注意を。

直情的な武志(清木場俊介)と、
本音を心の中に秘めおく宏樹(イノッチ)と薫(岡本綾)。
少年少女の頃からずっと一緒にいれば、
お互い恋愛感情が生まれないはずがない。

言ったもん勝ち、てなところでまっすぐな武志は薫にプロポーズする...
さて、武志と薫は...ってな展開ですが。


僕には宏樹の気持ちがイタイほど分かる...気がする。
ドリカム状態になったことはないけど。

僕はもうすでに相手の居る人を好きになったことがない。
どんなに好みのタイプでも、恋人がいる、という時点で一線を引いてしまう。

理性でコントロールできる気持ちなんて本当の恋じゃない。
...と思うこともある。でもやはり本能的に身を引いてしまう。


争いたくないから。
キレイ事ではなく、ただコワイから。僕は臆病だから。

例え恋人のいる人を好きになって、
猛烈にアタックして(実際はそれもできないけど)、
自分のほうに気持ちを向けることができたとしても、
やはりその恋人の男性を傷つけてしまうことになるわけで、
そういう後味悪い思いをするのがコワイ。
そしてやはり周囲が幸せでなければ自分も幸せになれない気もする。


映画では武志が事故に遭い、植物人間になるも余命1ヶ月のところで目を覚まし、
最後には宏樹に薫を譲る...という形でハッピーエンドに終わったわけですが、
じゃあ武志が事故にあわなかったら三人はどうなってたの?

...と考え出すと中途半端気分になり悶々としてしまった。
物語じゃなく、自分が中途半端であることがそんな気分にさせている。

それじゃいけないんだろうけどね。
なかなか、ね。


ちなみに舞台は築地。
ロケも築地でやったとか。
手狭になったとかで2012年をめどに豊洲に移転するとか。
築地移転前の記念碑的作品。
唯一話題性といえばそこなのかな。