重松清初挑戦。
「疾走」は前から読んでみたいと思っていたんですが。
父親と息子の物語。
父親でもあり息子でもある。
そんな人間が自分と同い年の頃の父親と出会ったら...
彼らは友達になれるだろうか。
男なら誰もが一度は想像することじゃないだろうか。
その着目点が面白いと思いました。
男って口下手なんです。
特に父親と息子ってなかなかコミュニケーションが
うまくとれない。きっと一番の親友になれるはずなのに。
僕はまだ父親になったことはないけれど
家族とは、人生とは、大切なものはなんなのか。
この本はちゃんと考えなければならないことを
考えさせてくれます。
現実には自分と同い年の父親と会うことはできない。
でも「考える」ことで見えなかったものが見えるように
なるかもしれない。
家族の大切さを忘れかけている人には必読の一冊です。
「親にとってなによりもつらいのは、
子どもが悲しんでいることではなく、
子どもが悲しみを自分一人の小さな胸に
抱え込んでいることなのだ」(本文より)
(2006/03/25 Tadaoh! Bookより移動)
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