解夏

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眠れないのでHDDレコーダに録れてた「解夏」を観ました。
さだまさし原作、大沢たかお/石田ゆり子主演。
病気により視力を失っていく男性とそれを支える恋人の物語。

「解夏」とは仏教用語で殺生を避けるために行者が集まって修行を行う
「安居(あんご)」のうち、夏に行われるものが終わる日を指します。
視力が残っているうちは視力を失うという恐怖に立ち向かう「行」を
背負わなければならない。

そして本当に視力を失った瞬間、その恐怖から開放され、行が終わる...
ところからこのタイトルがつけられているのでしょう。

いわゆる闘病生活記、というよりはやはり恋愛映画なのでしょうか。
眼病で苦しむ大沢たかおを支える石田ゆり子の姿が切なく愛おしい。
辛いのは病を患っている本人だけではない。
周囲の人もどれだけ辛い思いをしているか。
病に限らず不幸に遭ってる人はその人だけでなく、
その人と関わる全ての人がその不幸を享受している。
その関係が深ければ深いほど影響を受けるのだ、
ということを教えてくれる映画でした。

この映画は舞台となる長崎の街が美しく描かれています。
坂が多い街なんですね。長崎に行きたくなりました。

人は誰でも「行」を、あるいは「業」を背負って生きている。
それをともに支えてくれる人がいればどんなに幸せなことでしょう。