「...。」 人生の空白

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サラリーマンをやめて1年半になろうとしてます。
最近自分はやっぱりサラリーマンには向いてなかったんだな、と思うことがよくある。
よくもまあ14年もサラリーマンしてこれたな、と。

たぶん仕事以外のスキーや合気道に熱中していて、
サラリーマンという仕事の形態に対して真剣に考えることがなかった。
のめりこむと他のものが見えなくなるタイプなのです。

そしてある日自分の仕事のことについてまじめに考え出すと、
次から次へと疑問が沸いてきた。
そうなると他人がなんと言おうと耳を貸さない。
そして結局仕事を辞めることになった。

大学に行くから、というのが会社を辞めた直接の理由になってるけど
今思えば会社を辞めるための口実が欲しかっただけなのかもしれない。


毎日が同じように過ぎていくのはなぜだろう、と考えることがよくある。
ときどき頭が空っぽになることがある。
なにかしようと思うけどそれがなんなのか分からないことがよくある。


...そういうことを考えてしまう人はサラリーマンには向いてないかも。
今すぐ転職を、仕事の形態を変えることを考えたほうがいい。

人生サラリーマン以外にも生き方はいくらでもある。

...と脱サラリーマン後、赤字生活が続く人間が言っても説得力はないけどね。

人生の全ての瞬間を明確な言葉で埋め尽くすことなんてできやしない。

なにかをやろうという強い意志や欲求があるのに
その「なにか」がなんなのか、自分でも分からないときがある。
分かっていてもそれを形にすることがなかなかできないでいることがある。

ちょっと前まではそれが自分にエネルギーが足りないとか、
自分に行動力がないとか、積極的でないとか、臆病だとか、
とにかく自分のそういう部分をネガティブに捉えることが多かった。

でも。
それはただの空白に過ぎないのだと。
「なにか新しいことを考え出すには頭の中を一度空白にする必要がある」と
脳科学者の茂木健一郎さんも言ってます。
頭の中になにかが詰まっている状態で新しい別のものを作りだすことは無理なのです。


二十代。
頭の中はとにかく身体を鍛えることで「強くなる」ことに頭が一杯だった。
そして三十代。
今度は別のことで強くなろうとしている。
それがなにかは具体的には分からないけど二十代とは明らかに違うものなのは確かだ。
だから一度頭の中をリセットする必要があるのだろう。


勤勉な日本人の性格からか、
いつも働いていないと落ち着かない、という人が僕の周囲にはけっこういる。
でも自分はなにもしなくても生きていけるのなら、いくらでもぐうたらできる人間みたい。
それをプータロー時代に感じた。
一見怠惰な人間のように見えるけど(...実際怠惰な人間なんだろうけど)、
ちょっと見方を変えれば、それは空白を楽しむことができる人間、ということにならないだろうか。
けして人嫌いじゃないけど、無理して人と同じことをしようとしない。
一人でいることを楽しめるようになった。


夜更かしする夜もあれば、夜明けに目覚めるときもある。
不規則なリズムを身体に与えることで、精神をあえて不安定な状態とすることで
自分を変容させていこうとしているんだ。


「...。」
安定した人生を送りたいなら人生にこんな空白はいらないのかもしれない。
ただ一生懸命働けばいいのだ。
でも僕が欲しいのは安定じゃなく、真実なんだ。
僕の心が求める真実を知り、真実の人生を生きたいんだ。


だから最近の僕のブログには「...」という表現が多いのかもしれない。