僕が東京にいる理由

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最近家に一人でいるとやたら孤独感に襲われる。
そしてどこか飛び出したくなる。
来週また旅行予定なのだけど、そこまで待てない気分になる。


僕が東京にいる理由はなんだろう...

二十歳で就職して、会社が東京にあったから上京した。
でも、どうしても入りたい会社だったからではなく、
その会社の勤務地が東京だったからその会社を選んだ。
94年以降の就職難時代の人たちから見ると、バブリーで
ずいぶん贅沢な選択に映ることでしょう。

実際贅沢な選択だった。
そんな簡単な選択で入社したにも関わらず、
以降14年間在社することができたのだから。

それでも東京が好きで上京したわけじゃなかった。

ただ実家からできるだけ遠くに離れたかった。
だから言ってしまえば北海道でも沖縄でもよかった。

それでも東京に居続けたのはなんでだろう...

確かに東京は魅力的な場所だ。

情報、イベント、モノ、カネ、人、環境...
東京にはあらゆる種類の、そして膨大な量のエネルギーが集中する。

この文明時代、たいていのものは田舎でも手に入る。
しかし、あらゆるものが身近にある「手軽さ」。
それは膨大なエネルギーが集まる東京にしかないものだと思う。
だから東京はなにをやるにも手軽に始められる。

しかしあまりにエネルギーが集まりすぎて、
人はそのエネルギーの処理に手がおえなくなる。
東京がくれるエネルギーを自分の能力と勘違いしたりする。

目先の利益にとらわれたり、膨大なエネルギーに流されたりして、
本来持っている自分のリズムを見失ってしまう。
そして自分が求めているものを見失ってしまう。
膨大なエネルギーが流れるその場所では時間の流れが速く、
ふと気づくと、疲れきり、あるとき「オレ、なにやってんだろう」と思う。

そんなときはリフレッシュが必要だ。
一時その場を離れ、
身体を休め、混乱している頭の中を整理する時間を設ける。
離れた場所から見つめることで客観的に今の自分の位置が確認できる。

そのために人は旅をする。

でも帰るべき理由が見つからないとき、
僕が東京に居る理由があるのだろうか...
東京は僕にはあまりにもリズムが早すぎる。
そんなところで果たして本当の自分が見つかるのだろうか。


...ふとそんなことを思った。