学内展

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学内展があっという間に終わりました。

準備に2週間以上かけて本番はたった3日。
4日かけて設営した会場も、解体には2時間もかからなかった。

どこか空しさを感じてしまうのは、感傷的すぎるだろうか。


正直積極的に取り組めなかった。
会場作りも、作品制作も裏方に徹した。

...それでも学ぶことはある。


...ものを作るのは、大変だってこと。
作るものに対して責任を持たなければならない、ってこと。

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デジタル世界では、なんでも簡単に構築できてしまう。
あらゆる形はワンクリックで成形できてしまうし、
あらゆる色もワンクリックで切り替えできる。

そのデジタル世界の特性が現実世界にも深く浸透している。

なんでも新しいものをお手軽に創造し、
そしてあっという間に捨て去ってしまう。
そこに「ものを愛する」という心が入り込む余地はあるのだろうか。


解体して捨てられてゆくダンボール。
1週間前は新品だったものが今やゴミ。
じゃあ持ち帰って再利用しろよ、と言われても、
狭い東京の賃貸住宅ではそれらをストックしておくスペースすらない。
だから捨てるしかない。

そうやって都会の「モノ」はめまぐるしく流転してゆく。

そこに愛がゆっくり育つことができるのだろうか。


...しかし。

まあ、嘆くことばかりでもなかったかな。


この学内展を通して気持ちの区切りをつけることができた。

今回一緒に組んだ同級生には迷惑をかけたけれど、気持ち的には助けられた。
一時は学校を中退することも考えたけど、ちゃんと卒業しよう、という気になった。
建築を生涯の目標とし、あせらずゆっくり目標の解像度を上げることに決めた。
建築を教えない学校で、勇み足で建築を学ぼうとするのはもうやめようと決めた。
とりあえず興味のある「ものづくり」と「構造」「自己表現」から
卒業制作にアプローチしようという気になった。
まずは卒業し、それでも建築への気持ちが揺らがなければ、また改めて学ぼう、と。

この大学への入学を検討している人がこのブログを読んで、
学内展の会場に足を運んでくれた。
最近別の人から嫌なコメントが続いていたから、
ブログを書くことは間違っていたのか、と疑いかけたけど、
ブログを通して実際に僕に会いに来てくれた人がいて、
やっぱり書いてて良かった、と思えた。


僕はいろんな人に助けられている。
僕は独りじゃない。

とりあえず3年生の全課程が終わりました。
無事4年に進めるかどうかまだ分からないけど、
前向きに春休みを過ごしていきたいと思います。