尾道の千光寺に行ってきました。
大同元年(806年)、弘法大師開基の真言宗系のお寺。
大宝山(千光寺山)の中腹140メートルの斜面上に建っています。
本尊は聖徳太子作と伝えられる千手観音菩薩。
三十三年に一度にご開帳となる秘仏で、
「火伏せの観音」と称されとくに火難除けに霊験あらたかなのだそうです。
明治になって、尾道に遊園地がないことを憂えた千光寺のご住職が、
寺領の一部を提供して公園整備を行い、千光寺公園ができました。
10年以上前に訪れたときは小さいながら観覧車もあって、
遊園地的な雰囲気も多少あったのですが、
その観覧車も今はなく、普通の公園になってますが、
この公園があったからこそ、
巨岩だらけの斜面にへばりつくように建つこのお寺に参拝客を呼び込むことができたのです。
今ではロープウェーも通ってアクセスも良くなり、
尾道といえば千光寺、と平地の寺社群よりも有名な観光スポットになりました。
公園を作ろうと思ったご住職に先見の明があったからこそ、
現在の千光寺があるんですね。
千光寺へは普通に下から歩いて登って上がる方法、
ロープウェーで千光寺公園展望台まで上がってくる方法、
車の場合は千光寺公園駐車場に停めて、千光寺公園経由で下りてくる方法、
の主に3つのアクセス方法があります。
今回は車で訪れました。
公園からお寺への参道を歩いていると、まず現れるのが、
千光寺第二の巨岩・鼓岩。
岩の上には小槌が置いてあって、叩くと「ポンポン」という音がします。
このことから別名「ポンポン岩」とも呼ばれています。
奇妙な形の鳥居。
三十三観音堂。
ここを参拝すると、西国観音霊場を巡拝したのと同じ功徳があるのだそうです。
大仙堂。
鳥取の大山にある大山寺の御本尊の御分体が祀られており、
大山まで行けない人がここで参拝すると同じ功徳があるのだそうです。
毘沙門堂。
下から歩いて登ってくると最初に到着するのがここです。
本堂(赤堂)
めずらしい舞台造りで崖からせり出すような迫力があります。
本堂裏手左側に広がるクサリ山。
奇岩・三重岩。
鳥居をくぐって階段を登ると...
現れる夫婦岩。
烏天狗。
石鎚山鎖修行。
四国の石鎚山と関係あるのかはよく分からないし、
本場の石鎚山にもまだ行ったことがないので、比較はできませんが、
四国の石鎚山と同じように鎖で巨岩を登ってゆきます。
ほどなく石鎚山ご本尊・石鎚蔵王大権現に到着。
ここからの眺望がなかなか素晴らしい。
尾道水道。
本堂の右側に移動して。
末広の松とその上に建つ護摩堂。
護摩堂の扉は閉まってましたが、格子の隙間から御本尊・不動明王がチラリ。
玉の岩。
かつては玉が光って灯台代わりになっていたそうです。
この光る玉を持ち去ろうとした異国の輩が舟に積み込む際に海に落としてしまった。
このことから、尾道水道一帯を「玉の浦」と呼ぶそうです。
梵字岩。
弘法大師像。
大師堂。
弘法大師御尊像。
鐘楼。
「音に名高い千光寺の鐘は一里聞こえて二里ひびく」という俚謡が、
いつの頃からか誰からともなく謡われ続けるようになった。
水琴窟。
大師堂の裏手には急な崖がせまる。
鏡岩。
その昔、玉の岩の宝珠、太陽や月の光を反射させていたのだとか。
実際、光沢があるわけでもないのに光を反射して鏡のように光っているように見える、
不思議な岩でした。
【Information】オフィシャルサイト