アンチブーマー

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映画「UDON」をテレビで観ました。

実はこの映画、映画館で観ました
讃岐うどんは好きだけど、それ以上にコニタンが好きだったから。

そのときは娯楽作品以上のことはとくに感じなかったのですが、
今日改めてこの作品をテレビで観て。
ブームというものについて、考え込んでしまいました。


僕は流行とか、ブームというものにあまり興味がない。
そんな僕にデザインができるのだろうか。

...そんな疑問がときどき心の水面に浮かんでは消えていく。

主人公香助(ユースケサンタマリア)&恭子(コニタン)を中心に
讃岐うどんの情報誌を作ってゆくことでにわかに讃岐うどんブームが湧き上がる。
その果ては...

映画の内容自体はドタバタコメディ。
しかしその中には社会におけるブームというものについて、
疑問を投げかけているように僕には見えました。


喜びや楽しみをみんなで共有することは幸せだ。
その幸せを一人で感じるより、たくさんの人と共有したほうが
その幸せはより倍増する。

でも。
一方で人はそれぞれだから、同じひとつのことについて、
同じ幸せを共有できないことだってある。
いや共有できないことのほうが多いのかもしれない。

そんな中でより多くの人を惹きつけるものを作り出すのがヒットメーカーであり、
デザイナーもそんなものを作り出すヒットメーカーを目指さなければならないはず。

しかしどんなに多くの人を惹きつけても、
物理世界に生きる僕たちには同時に集中できるエネルギーには限界がある。
そしてその限界を超えてエネルギーが集まったとき、どこかに歪みが生じる。
とくにインターネットの普及などによって情報化が進んだ現代社会においては
そのエネルギーがより一点に一気に集中しやすくなっている。

その結果、街や自然の環境が破壊されたり、
本来人を惹きつけたものが持っていたはずのクオリティが下がったり、
平穏な日々が破られたりする。


たぶん僕はそんなブームの持っているリスクを嫌っているのかも。
...根が臆病だし。


人を「適度に」惹きつけること。
それが多くの人に適度の快適性を提供することであり、
社会に求められている秩序ではないだろうか。

そのために自分がしなければならないこと。
...それがいまだに分からないんだな~