渡辺力:リビング・デザインの革新【東京国立近代美術館】

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[リキスツール(1965年)]


上野の国立博物館での「書の至宝」展に引き続き、
なかなかいけなかった東京国立近代美術館の渡辺力展へ。
入場料420円。

東京国立近代美術館。略してMOMAT。
ここもはじめていきました。
武道館の近くにこんなんあったんだね。

昨日の「書の至宝」展とうってかわっての人の少なさ。
おかげでのんびり鑑賞できたけど。
本展以外にも常設展もみて歩いたのですが
それでも1時間程度で満喫できました。

常設展は絵画、彫刻、オブジェなどさまざまな
近代美術作品があってけっこう面白かった。
陽咸二という人の彫刻作品が気に入ってメモしていたら、
係員のチェックが。
「ん?撮影だけでなくメモもダメなのか?」
...と思ったらボールペンの使用チェックでした。
揮発性のインクが作品に悪影響を与えるんですかね。
自分が使っていたのはシャーペンだったけどw


さて、渡辺力展ですが。

簡素。素朴。シンプル。...そんな感じでした。
それだけに余計なものがなく、基本がみえやすい。
デザイン初心者には最適のデザインかな。




[リキクロック(2003年)]


[トリイ・スツール(1956年)]


[リキロッカー(1981年)]


戦後間もない、まだデザインという分野が確立されていない頃なので、
現代の多種多様なデザインと比べてしまうと今一歩物足りない感もあるけど、
それでもトリイスツールなど今みても色あせない優れたデザインがたくさんある。

志賀高原にはよくスキーに行ったけど、
そこのプリンスホテルのメインダイニングのイスが
彼のデザインだということにびっくり。
おいおい座ったよ。そのイス。

シンプルなだけにとりわけ目を惹く、というインパクトは
ないけれどその場にしっくり馴染む、溶け込む。
彼のデザインには「和合」のイメージがあります。
けっこう好きなデザイン。


心が和んだところで最後に図録を買って帰りました。

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