瀬戸内国際芸術祭2019春会期。
1日目はあえて島を渡らず坂出・高松エリアを回りましたが。
それはそれでけっこう面白いですが、
...やっぱり瀬戸芸は島を巡らなきゃ。
というわけで2日目は島を巡るつもりで、
まずはまだ行ったことのない大島に行くつもりだったのですが、
インフォーメションで聞いたらたまたまその日は停電で作品が見れない、と。
そこで急遽行き先をを変えて小豆島へ。
小豆島は瀬戸芸の会場となる島々の中で最大の島です。
メインの会場である直島や豊島は確かにアート性の高いスポットではあるけれど、
ハイソすぎてせっかくの周辺環境と隔絶してしまっている気がします。
一方、小豆島には過疎化により使われなくなった施設や住居を活用した、
地域密着型の作品が多数展開しており、
広い島を決して十分ではない交通網を駆使してオリエンテーリング的に巡る面白さがあります。
その極致が中山地区にあるワン・ウェンチーの作品だと思います。
作家のアイデアを地元の人たちと一緒に大きなかたちにしていく。
会期が終わると毎回解体し、次の会期にまた新しく組み上げる。
アートによる地域振興の理想形がここにはある。
今回の一番の目的は中山のワン・ウェンチー作品。
それプラス大部の新作などを見れればいいなあ、と思ってバス1日乗車券を買ったのですが、
接続をよくよく調べると夕方5時ぐらいまでかかりそうで、
1日目ですでにかなりの疲れがたまっていたこともあり、
今回はやむなく中山地区と土庄港周辺のみ巡ることにしました。
まずは土庄港エリア。
sd01.チェ・ジョンファ「太陽の贈り物」
いまや小豆島の顔ですね。
sd02.コシノジュンコ「アートノショーターミナル」
土庄港フェリーターミナル内にある新作。
黒のモンスター。
sd03.キム・キョンミン「再び・・・」
こちらも新作。
小豆島の山と海。
海は小豆島のかたちをしている。
sd08.ワン・ウェンチー「小豆島の恋」
前回の「オリーブの夢」よりさらにスケールアップ。
バスを降り、まずは遠景より眺む。
棚田を降り、徐々に近づいてゆく。
建物外観。
なんか巨神兵みたいだ。
前室を抜けて...
いよいよ中へ。
圧倒的な空間。もはやこれは建築だ。
編み目の隙間から漏れる木漏れ陽がまたイイ。
出るときは壁際の通路を下って階下を抜けてゆく。
解体せずに、会期ごとに数を増やしていけばいいのになあ、と思うのですが、
やはり恒常的に維持するのは難しいのかなあ。
sd07.ジャコモ・ザガネッリ「フル イーレ」
廃校のプールを庭園にリノベーションした新作。
小豆島特産の素麺や醤油の箱や桶を活用してプールの周囲に花壇を設置。
現時点ではまだ発展途上であまりパッとしないのだけど、アイデアはすごく良いと思いました。
今後の展開に期待したいです。
この花壇なんかも箱の配置をもっと「魅せる」形に工夫するだけでも見栄えが格段に良くなると思う。
sd06.齋藤正人「猪鹿垣の島」
こちらは前回と変わらず。
ピラミッド内の波線を山の稜線と合わせるのが楽しい。
ウルトラマンの墓?
遠くに見える小豆島観音。
今回も中には入れず。
いつか必ず訪れたい。
12:20のフェリーで高松に戻り、高松港周辺の作品をいくつか回った後、
高松空港の作品を見て、また下道で愛媛まで戻りました。
夏会期もまた計画を練って訪れたいと思います。
訪問日:2019年5月12日(日)午前