Second Nature【21_21】

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久々の21_21 DesignSight。
第4回企画展、吉岡徳仁ディレクションの「Second Nature」に行ってきました。

吉岡氏の師匠、三宅一生ディレクションの第3回は行きそびれたので、
今回では是が非でも、ということで。

吉岡氏の展示は以前AXISで開催された「スーパーファイバーレボリューション」
を見に行ったのですが、このときもすごく感動したものです。


しかし今回は...


それ以上だった。
だいたいみんな有名になってしまうと、そこにとどまってしまいがちなんだろうけど、
この人はとどまることなく進化し続けている気がする。


21世紀は「ボーダレス」な世界。
仮想と現実の境界もボーダレス。
デザインとアートの境界もボーダレス。

それを強く感じさせてくれる展示でした。



本展は吉岡氏以外にもロス・ラブグローブや森山開次×串田壮史他など
の展示もあるのですが圧巻なのはやはり吉岡氏の作品群。


  Dezeen: Second Nature by Tokujin Yoshioka


会場内は撮影禁止なので、DEZEENから画像を拝借。

スーパーファイバーレボリューション」でも綿やストローによる「雲」の表現が
見事でしたが、今回も会場の天井いっぱいに雲が表現されています。
具体的には天井から無数の白いヒモが垂らしてあるのですが、
これが実に見事。

雲を間近に会場全体が幻想的になっています。

会場には樹脂を水に浸して結晶化させたイスやソファ、絵画、彫刻作品が
展示してあるのですが、水中で結晶化させている過程のものも置いてあって、
そちらがすごくキレイだな、って思った。

結晶化は目に見えないほどのスローな速度で行われるので、
実際には結晶化を体感することはできないのだけど、
それでもずーっと水槽の中を眺めてしまう。


僕らは自然とは無関係に人間独自の能力で優れた造形を生み出している、
と思いこんでいる。

でも本当に優れた造形というものは、
本当に人の心を惹きつける造形というものは、
自然の中に存在しているものである。

自然から生まれた僕らの思考は自然によって律せられているものなのだ。
だから自然を知ることが優れた造形やデザインを見いだすことなのだ。
もう一度忘れてしまった自然の魅力を見出そう。

...それが「Second Nature」ということなのでしょうか。


そのほかの作品としては、ロス・ラブグローブの骨をモチーフにしたオブジェや、
森山開次×串田壮史による映像作品が良かったかな。

ラブグローブは元々、「骨」をモチーフにしたチェアや階段などをデザインしており、
構造体としての骨の構造美が良かった。
森山開次×串田壮史は「輪廻」をテーマにしたもので、
母親の胎内へと回帰していく過程を森山開次の研ぎ澄まされた筋肉と動きで
スタイリッシュに表現している様が美しかった。


会場に入ったとき、SoCa2008/Design Lecturess主宰で、
みかんぐみが講演していました。
途中から聞いたので内容がよく分かんなかったのもあるけど、
太陽光が差し込んでスクリーンが見づらかったのが残念。
みかんぐみについてはまだまだ未知だけど、
なんかアウトローな建築家、ってイメージを感じました。

10/30-31には吉岡徳仁、松井龍哉、ロス・ラブグローブなどが講師だったみたい。
聞きたかったなあ...


Second Natureは来年1月中旬まで開催されてます。
ぜひともオススメのイベントです。

決勝の成長具合を確かめにもう1回行きたいくらい。


さて、明日は多摩川アートラインだ。
関根伸夫の「位相-大地」は絶対みたい。