深澤直人×タナカノリユキ スペシャルトークショー

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  マイコミジャーナル:
  INFOBAR 2の産みの親、深澤直人氏がKスタに登場 - 開発秘話を公開

KDDIデザイニングスタジオで「INFOBAR 2 先行展示イベント」があるということで。

DesignTide会場から歩くこと30分。
16時前にKDDIデザイニングスタジオに到着。
イベントは16時半からなのでINFOBAR2の実機を触ってみる。

infobar2.jpg

手にしっくりくる形。
有機ELの液晶は本当にキレイ。

...と16時になって会場を見渡すとすでに座席は満杯。
開始30分前というのに立ち見となる。スゲー。
深澤さんの知名度なのか、タナカさんの知名度なのか。
はたまたその双方か。

それでも立ち見客はまだそれほどいないのでけっこう良い席を確保。
それから30分後。立ち見客数もスゴイ数に、
やっぱすごいんだなー、この二人。


僕の目当ては深澤直人氏。
デザインの輪郭」を読んでからぜひ本人に会いたいと思ってました。

ようやく会えた。
一方的に話を聞いただけですけど。

kddi_fukasawa_tanaka.jpg


定刻になって、司会のアナウンサーに続いて
タナカノリユキ氏、深澤氏の順で入場。

タナカ氏は正直よく知らないですが、若くて精悍な感じ。
一方深澤氏は...小さい。
外見は普通のおじさんです。

最初はなかなか興味を喚起されなかったけど徐々に面白くなってくる。

念の押しておきますが、以下はあくまで僕が受けとめた印象を僕なりに
まとめたもので内容に一部正確性を欠く部分もあるかもしれません。

顧客が欲しいものを作るには、顧客になにが欲しいのかを聞くのが一番だ。
だからサプライヤーはユーザーリサーチをする。
しかし深澤氏は「ユーザーは本当に欲しいものを知らない」という。
だからユーザーリサーチをしても仕方ないと。

ユーザーは実物を見たその瞬間に本当に欲しいものかどうかの判断する。
想像でなんとなくこんなものが欲しい、ということを思っていても、
それを具体的に形にすることは一般ユーザにはできないし、
言葉で話したとしてもそれはほんの一部に過ぎないし、
正確な真実ではない。言葉はあやふやだから。

デザイナーはユーザーの潜在的な欲求を見抜き、
それを形にしなければならない。
意識された部分は変にマスキングされてしまうから。

デザイナーは本質に敏感でなければならない、ということなのかな。


もう一つは時代は「形のデザイン」から「UIのデザイン」へ向かうという話。

UIデザインの重要性は聞いてましたが深澤氏が言うと説得力ある。
デザインは形から入るのではなく、機能から入るべきだという
梶本先生の言葉に通じるものもあると思った。

あくまで仮想のスクリーンにとどまるグラフィックデザインと異なり、
現実空間に存在するプロダクトデザインでは形に囚われがちだ。
しかしそこに囚われては現状以上のものは生まれてこない。

UIは人間とモノが触れ合う接点となる。
モノが仮想空間であっても現実空間であってもUIは必ず存在する。
だからUIを押さえるものは全てのデザインを押さえることができる。
...そういうことなのだろうか。


なんだかんだいっていろいろ考えさせられるイベントでした。
まあ僕が勝手に考えているだけなのかもしれないけど。

イベント自体は1時間ほどで終了したのですが、
100%DesignDesignTideの後でさらに立ちっぱなしだった、
ということもあってヘトヘトに疲れました。

多摩美の学祭に顔を出すつもりでしたがパス。

それでも今日から日本初のMoMAストアがオープンでするということで
まあ近くだし、ということで足を運びました。

momastore_tokyo.jpg

NYの本店並みに広く洗練されていましたが、お値段もやはり洗練されすぎ。
友達の誕生祝に何か買おうと思いましたが手頃なものが見つからず、
手ぶらで疲れた身体を引きずって帰途に着きましたとさ。

あー疲れた。
でも有意義な一日だった~