ギャラリー「間」での安藤忠雄展に引き続いてGA Galleryへ行ってきました。
こちらは現在活躍している世界最高齢の著名建築家、
オスカー・ニーマイヤーの展示です。
前は代々木駅から10分くらい歩いていたのですが、
メトロ副都心線が開通してからは北参道駅1番出口より徒歩2分。
だいぶアクセスが良くなった。
...しかし展示内容は微妙。
こちらは入場料が500円かかりますが、その料金が高い、と感じてしまった。
内容的には安藤忠雄展のほうが全然充実してる。
そっちに500円払いたいくらい。
しかしそれでも地球の裏側で活動する建築家の活動内容を知るための
数少ない機会の1つでもあるわけで。
チケットやDM、GA booksの表紙になっている、ブラジル国立美術館。
(出典:Wikipedia)
会場1階はパネル展示。
写真やスケッチなどがメインで基本的にテキストはなし。
作品名も全て英名表記。
模型はいっさいなし。
コンテンツ的にはニーマイヤーのビデオを見れば十分って感じ。
さらに会場2階に上がってみると...
ビデオ上映会場。
アルヴァロ・シザとの対談が流れているわけですがこれまたひどい。
まずカメラワークがひどい。
自分がホームビデオを撮るときでもこんなひどい操作はしないだろう、というくらいに。
やたら焦点がずれるし、カメラにお構いなく登場する秘書やスタッフ。
技術云々の話ではなく、ちゃんと撮ろう、という気構えのなさが問題なんだと思う。
あれじゃニーマイヤーやシザに失礼だよ。
そして日本語字幕と会話が同調しなさ過ぎ。
「本当にそんなこと言ってるの?」ってつい言いたくなるほどに。
これだけ同期がとれていないとストレスがたまってしまう。
...不平を言う自分が間違っているのだろうか。
けして辛口批評じゃないですよ。
ニーマイヤーの様子からしてごく最近撮られたものだと思うのですが、
それにしても100歳を過ぎてなお、建築について熱く語り、
次世代の子供たちの未来を憂え、国の将来を憂え、
しっかりとした口調で話す氏のエネルギーには脱帽です。
ニーマイヤーはコルビジェやミース、ライトの頃のモダニズムを
直接受け継ぐ最後の建築家なのかもしれない。
単純な線で構成されながらも確かな存在感と美しさ。
ブラジルの空のように明るくすっきり。
実際の事情としては不安定で不穏な国政事情など複雑な事情を
抱えながらこれらの建物を実現してきたんだろうけれど、
建物自身はそれらの困難をいっさい顔に出さない潔さ、芯の強さ。
それがニーマイヤーの建築の強烈な個性となって現れているのでしょうか。
そんなニーマイヤーの建築が僕は大好きです。
...展示内容に不満があったとしても。
そんなわけでこのニーマイヤーのGA Books欲しいけれど、
5000円はちと高くて手が出ない。
この本には今回上映されているシザとの対談も掲載されているので、
懐に余裕がある人は500円払ってこの展示を観るより
5000円払ってこの本を買う方がよっぽど良いかもしれない。
そんなわけで懐に余裕がある人は上記画像をクリック!