GWの疲れがまだ残っていたのか、
天気の良い週末ながらどこにも出かける気も起きず。
久々になにもせず、自宅でゆっくり過ごす休日。
まあ、こういう週末も悪くない。
およそ3年以上もプータロー学生を経験した身分としては、
「なにもしない」ということがいかに価値あることかが分かる。
もちろん、なにもしない毎日は良くないけれど。
日々の生活にリズムを刻み、勢いをつけるためには
たまの「なにもしない日」というのはとても重要なのである。
それに「なにもしない」といっても、
家から一歩も出ずにどこにも行かなくても、
厳密に「なにもしない」ということはなく、なにかしらしている。
息もするし、食事もするし、何かしら考えている。
...前置きが長くなったけど。
大学からの帰り途、
とくに用がないときは自由が丘のブックオフや古本屋に足を運び、
掘り出しものがないか物色するのが週課となってます。
懐が厳しい時期だけによっぽどの程度の良い掘り出しもので、
なおかつリーズナブルでない限りは買わないことにしているのだけど。
今回は2冊も見つけちゃいました。
さんざん迷った挙げ句、買っちゃいました。
一冊目は「バウハウスと茶の湯」。
2年生の時に受講した「写真表現史」の授業で、レポートのテーマとして選択した本。
バウハウスで学んだ数少ない日本人女性、山脇道子女史のバウハウスでの学習記録。
1995年発刊で、現在はAmazonでも新刊購入はできず、
プレミアがつきはじめている状態。
それが定価の半額の1,600円でした。
状態も良かったのでこれも巡り合わせと思い、購入を決意。
もう一冊は「建築MAP東京」。
1:10000の比較的正確な地図。
建築系書籍の出版会社・TOTO出版発刊で、
TOTOが運営する建築系ギャラリー「間」編集。
正直こういう情報系書籍は最近は買わないようにしているのだけど。
同級生が買っていたのを見て影響されたのかもしれない。
こちらも定価の半額の800円で購入。
大学に入った頃は、美術館やギャラリーなどを主に鑑賞していた。
そういう空間は嫌いではなかったけど、
あまりにも人為的に「見せる」ことを主目的としたその場所は、
自分の場所としてはなんとなくそぐわないような気もしてた。
だんだんと建築に興味を持つようになって、
僕の鑑賞の対象はギャラリーから、実際の建築物へと移っていった。
歩くことが多くなった。
ギャラリーは基本的に足を止めて眺める場所であるのに対し、
建築物は足を動かして視点を変えることで、その価値(空間)が見えてくるものだと思う。
人間は常に動いている。
どちらが原初の感覚で美を感じられるか、言わずもがな、である。
どんな名画でも、ベストな鑑賞ポイントは1つである。
それに対し、彫刻や建築はベストな鑑賞ポイントは無限にあり、
そのポイントは人によってそれぞれ異なる。
そこが建築の良さであり、三次元の良さである。
建築を理解したくば、歩け。