八王子の図書館で見つけた一冊。
洋書でしかもモノクロなので普通は敬遠するのですが、
モノクロの写真が妙にサーリネンの建築の美しさを際立たせる。
実物以上に美しく見せようとする昨今のグラフィックの風潮が嫌いです。
「ホンモノはもっと良いぞ」と思わせること。
それが良いグラフィックというものではないでしょうか。
サーリネンの建築の実物はまだどれも見たことはないけれど、
この作品集の写真にそういうグラフィックの良さというものを
なんとなく感じて僕を惹きつけた。
エーロ・サーリネン。
大好きな建築家の一人。
その有機的な曲線は今見ても斬新。
カラトラバなど最新の建築への布石がここにあるような気がします。
[エール大のホッケーリンク]
ウッドのシェル屋根、というめずらしい構造。
[クレスギィ記念講堂]
このアングル、カラトラバの科学芸術都市に通ずるものを感じるのは
僕だけでしょうか...
[TWAターミナルビル]
最も好きな建物。
鳥が翼を広げるようなそのフォルムはまさに空港にぴったし。
カラトラバのミルウォーキー美術館に通ずるものを感じるのは僕だけでしょうか...
[セントルイスのゲートウェイアーチ]
ただのアーチオブジェなく、頭頂部には展望台を備えた立派な「建築」。
究極のシンボリック・アーキテクチャですよね。
カラトラバもやはりローマに似たようなアーチを設計してます。
[GMのテクニカル・センター]
昔の漫画に出てきそうな未来都市のタワー。
たぶん貯水タンクだったと思いますが実際に作っているところがスゴイ。
カラトラバも美しいタワーを設計してますよね...
[ミルウォーキーの戦争博物館]
ちょっとコルビジェチックのような気がするのは僕だけでしょうか...
[シドニー・オペラハウス]
コンペでヨーン・ウッツォンの才能を見出した話は有名ですよね。
自信の才覚だけでなく、才能を見出す力もあったと。
カラトラバのテネリフェのオペラハウスも独創的ですよね。
かなり無理矢理かもしれないのだけど、
カラトラバに通ずるものを感じるのは気のせいでしょうか...
単にカラトラバ好きが高じているだけ?
しかしこの本は気に入った。
いつか手に入れたい。