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2010年5月 4日

帝国ホテル【高橋貞太郎|東京都千代田区】

建築デザイン

kokyo_empelerhotel_stonepiller.jpg


国立近代美術館からの帰り途、大手町から日比谷まで、皇居東側を散策。

新しくできた三菱一号館美術館の建物を見に行くつもりだったのだけど、
前川圀男の東京海上日動ビル本館、
村野藤吾の日生劇場、フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル...
と思わぬ名建築のオンパレード。


日比谷の一等地に建つ帝国ホテル。
自分がこのホテルに興味を持つのは、ホテル御三家としての格ではなく、
かつて建築設計をフランク・ロイド・ライトが手がけたことだけど、
その建物は今はない。


以下Wikipedia情報を要約。

ライトが手がけた帝国ホテル・ライト館は1919年に着工したものの、
ライトの細部へのこだわりで大幅な予算オーバーとなり、
完成を前にして離日するはめになってしまう。
弟子の遠藤新が指揮を引き継ぎ、1923年に完成。
その完成した年に関東大震災に見舞われるが、ほとんど無傷だったという。
その後の東京大空襲で大きな被害を受けるも修復され、持ちこたえたが、
老朽化と増加するホテルニーズに対応するために1967年に解体されて、
現在の建物(新本館)が高橋貞太郎設計により1970年に建てられた。

ライトの代表作品ということもあって日米双方より保存を求める声が上がり、
1985年に玄関部分のみではあるが、愛知県の明治村に移築、再建された。
2004年には「明治村帝国ホテル中央玄関」として、登録有形文化財に登録された。


...というわけで日比谷の現在の帝国ホテルに訪れても、
ライト建築にはお目にかかれないわけですが、そこは偉大な建築家、
ライトの面影を少なからず見かけることができました。

ホテルも高橋氏もライトをオマージュしてたんですね。



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外観。
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車寄せ前にある石庭。
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ロビー。
kokyo_empelerhotel_lobby1.jpg

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ロビーホール。
kokyo_empelerhotel_lobbyhall.jpg

ワックス・ジョンソン社ほどの有機性はないけれど、
やはり少しライトの匂いを感じます。


ロビーホールの壁もどことなく有機的。
kokyo_empelerhotel_wall.jpg


各所の装飾もライトの雰囲気が色濃く残ってます。
kokyo_empelerhotel_windowwall.jpg

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kokyo_empelerhotel_baccside.jpg


やっぱり明治村の復元された玄関部分を見に行きたい。


おまけ。

皇居和田倉濠のそばにある和田倉噴水公園の噴水。
kokyo_wadakurapark2.jpg

どこかルドゥーの建築っぽい。
kokyo_wadakurapark2_up.jpg


公園そばにある前川國男設計の東京海上日動ビル。
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美しい!
赤レンガの重厚感溢れるその外壁は、
周囲の新しいビル群に比べても見劣りしない。
むしろ積み重ねてきた月日のぶんだけ強い存在感を与える。

ビルの価値はその高さにあるのでもなければ、新しさにあるのでもない。

さらに丸の内のビルの合間を南下する。

三菱一号館美術館。
kokyo_mitsubishi1.jpg

レトロとモダンが混ざり合った不思議な空間。


さらに南下して日比谷公園まで。
着いたときにはすでに日は落ちて真っ暗で、公園には入れず。

が。
そのそばの建物が素晴らしかった。


村野藤吾設計の日生劇場。
nissay_theater1.jpg

圧倒的な存在感。
永く在ることが当然のような、そんな風格すら漂う。

中に入ってみたいけど、いかんせん劇場だからなあ。
観劇の趣味のない自分としてはなかなか機会がない。


良いものは残り続ける。
たとえそれを生みだした人がいなくなっても、
誰かがその意志を受け継ぐ。


最近はもっぱら一人で情報を仕入れて、一人で出かけていくことが多いのだけど、
今回は珍しく一緒に散策してくれる人がいて、
いろいろ教えてもらいながら歩きまわりました。

一人で歩きまわることに慣れてくると、
一人のほうが気楽でいい、という気分になってくるけれど、
誰かと良い空間を共有する、というのもまた気持ちのいいものだ、
という感覚を久方ぶりにか想い出した。


「良いものを共有する」
それもまたより良く生きる、ということなのだ。
そのために人は言葉で伝えあい、
言葉だけでは足らないから、形に想いを込める。


【Information】


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