シュバルツバルト

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最近ブログの更新頻度がめっきり落ちました。
日記は長続きしないタイプですが、最大の理由はfacebookへの移行です。
ブログに比べると格段に情報発信のクオリティが違うんですよね。

当面二本立てでいくつもりですが、
このブログを見て、より興味をもっていただけたなら、facebookで繋がってください。
「檜垣忠雄」で検索すればすぐ出てくると思います。

その際は軽く自己紹介を含めたメッセージを添えて友達申請してくださいね。
スパム・ユーザを避けるためでもありますが、
交流を前提としている以上、リアルと同じようにネットでもあいさつは基本ですから。


さて、遊子川での地域づくりそのものは継続して頑張っており、
その規模もだんだん大きなものへとなってきております。
一方で自分の任期も残り9ヶ月を切りました。
概ね任期終了後の進路は決まっているものの、
住む家の確保など解決すべき課題はたくさんあり、
なかなか精神的にも肉体的にも余裕がなくなってきているのが現状です。


...そんな折に迎えた7月の誕生日。


以下は誕生日にfacebookへ投稿した記事。

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本日、42歳になりました。

人生も半ばを過ぎると、歳を重ねるということは、
物理的には寿命をすり減らす以外の何者でもなく、
なにがめでたいのか...

...いかん。のっけからネガティブ全開だ。

そう、ここのところなぜか気が滅入りがちでした。
仕事は順調に進み、規模も大きくなっている。
しかしその一方で、行政や地域づくりは総合職、自分の適性は専門職、
という環境の不整合の度合いが日に日に大きくなってゆき、
それがストレスになっている。
なにより集中できないのが辛い。
甘えなのかもしれないけど。

加えて現職の任期が残り9ヶ月となり、
次の進路への不安も大きくなっている...

思うにこの二つのプレッシャーが精神を弱らせているのかなと。

でもまあ、この精神不安定状態もいずれ消えてなくなり、
また前を向いて突っ走る日々が来ると思ってます。
7年前に会社を退職したときのように。
永遠につづくもの、ってそうそうないのだから。

たくさんのお祝いのメッセージ、本当にありがとうございます。
冒頭ではあのように書いたものの、
やはり誰かにお祝いしてもらうのってどんなことでも嬉しいものです。
かつてはケーキを買って誕生日会をやってプレゼントをもらわなければ
「お祝いしてもらってる」という実感がわかなかったものですが、
今はこうしてfacebookでメッセをくれるだけで、
それがたくさん集まるだけで、
「お祝いのエネルギー」を感じることができる。
これがネットの力であり、集合知の力なのでしょうか。

しかし、そこに甘んじていてはいけない。
結局のところ、ネットはプロセスでしかなく、
ネットへの入口と出口はリアルへとつながっていなくてはならない。
重さのある世界では、なにかと自由がきかず、
なかなか自分の思うようにはいかないけれど。

その「重さ」が人生の面白さでもある。
「重さ」があるからこそ、「カタチ」があり、
その「カタチ」には意味がある。
重さを感じながらより良い「カタチ」を求めてゆく。
それが僕がユスモクで一番やりたいことなのです。


自分への誕生日プレゼントに、ダンテの「神曲」を買いました。
神曲の原文そのものはとても難解らしいのですが、
谷口江里也の意訳とギュスターヴ・ドレの挿画で、
けっこうすらすら読めちゃいました。

その地獄編の冒頭にこうあります。


「気がつけば人生は半ば
 見わたせば暗き森深く
 道らしき道のひとつすら無く」


...ああ、まさに今の自分の境地にぴったり。

といっても悲観しているのではなく。
森の深さは人生の奥深さであり、すでにある道を行くのはつまらなく、
何も無いところに道を作っていくのが人生の面白さだということが、
今の自分には分かる。そしてそれはとても幸せなことだということも。

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...こんな僕ですが、今後ともよろしくお願いします。