大野ヶ原へ連れて行ってもらいました。
大野ヶ原はいわゆる四国カルストの西部で、四国カルストでもっとも標高の高い地域だそうです。
四国でもけっこうな豪雪地帯だとか。
遊子川の最高峰、雨包山よりもさらに高い、標高1,400mに位置します。
遊子川からは高知県との県境を走る林道を通って向かいます。
遊子川周辺の細く真っ直ぐ聳える森とはまた違って、なだらかで雄大な草原が広がる感じで、
どちらかといえば、北海道のような。
カルスト地形とは、石灰岩地質で水の浸食を受けやすく、
地表にドリーネと呼ばれるくぼみ地形や地下には鍾乳洞のような洞穴ができるものですが、
大野ヶ原はドリーネは比較的多いけれど、
鍾乳洞は山口の秋芳洞のような巨大なものはないらしい。
地表はごつごつした石灰岩が無数に点在する大草原。
そんな大草原の中に、ブナの原生林とか、
弘法大師の一振りで発生したという「一ヶ夜森」と呼ばれる森があったりします。
同じ森でもいろいろな表情があって面白い。
ブナの原生林。
日本最南端に位置するブナ原生林だそうです。
どちらかといえば都会の近くにある森に似ていて、なじみがあるような気がしました。
その林の中にいた、トカゲらしき動物。
イモリかヤモリの類かなあ、と思ってたのだけど、
後で写真を見せたらサンショウオじゃないか、とのこと。
いやあ、田舎にはいろんな動物がいます。
大野ヶ原の上のほうをとくに「源氏ヶ駄馬」といいます。
緩やかの丘の大草原、ということで酪農が盛んらしいです。
上のほうでは風が強い、ということで風力発電の風車が見られます。
遊子川より僻地にあるので、過疎化が進むと遊子川以上に生活は大変みたいですが、
なだらかで広い地形に加えて四国カルストの観光資源、という条件の良さもあってか、
人口が少ない割に豊かな地域のように見えました。
周辺の繁華地域へのアクセスの悪さ故に
地区内に店舗や小学校は必然的に抱え込まなくてはならない状況であり、
遊子川よりは高齢化率は低く、平均年齢は若いのだとか。
ひとえに過疎、といっても状況はいろいろで、
杓子定規に対応できるものではない、ということのようです。
だからこそ過疎問題は、いくらリソースが豊かであっても都会からコントロールできるものではなく、
リソースが少なくても、現地にて対応していかなければならないのでしょう。
地産地消。
これが原則。
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