上川神仏講

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上川地区に伝わる神仏講行事を見に行ってきました。

なんと、国の指定文化財だそうです。
この行事を一言で言うならば、地域の安全・平和を神様と仏様同時にお祈りするもの。
この「同時に行なうこと」が珍しいのだとか。


楽念仏や七鹿踊りもそうなのですが、
この地区の宗教行事には「踊り」がごく自然に織り込まれています。
踊りが元々神様に奉納するためのものであるのだと実感します。
神様仏様は日常生活に普通に存在し、
踊りも意外と自分の身近にあるもんだ、と感じるようになりました。


宗教は本来、派閥を作るためにあるのではなく、
逆に心の垣根を越えて一つの世界を共有するためにあるのではないでしょうか。


※注記

特別職とはいえ、一応公務員という立場上、政教分離原則に従い、
本記事も特定の宗教を擁護・支援するものではありません。
あくまで「文化的側面」からその価値を個人的意見として述べるものです。
このブログも職務上のオフィシャルなものではなく、
あくまでプライベートブログであることをご理解ください。


新緑と桜が同時に見れる僅かな時期。

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まずは仏様にお経を唱えます。

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短いフレーズの経句を三十番ほど唱える、という一風変わったもの。


次に神様にお伊勢踊りを奉納します。

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太鼓を囲んで念仏を唱えながら、緩やかなリズムの踊りを奉納。


お供えの団子。

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元々は山々の神様に奉納するもので、それぞれの神様の山で奉納してたそうなのですが、
過疎化・高齢化により区の集会所一箇所に集約したのだとか。

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伝えてゆくべき伝統技能が消えていくかもしれない、という危機感。

あらためて地域再生とは、経済復興だけでなく、文化復興も重要であることを痛感しました。
急激な経済復興は地域再生のきっかけになるかもしれないけど、
それを持続させるのは文化復興だと思う。