地域おこし協力隊座談会

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えひめ地域政策研究センター(ECPR)主催の地域おこし協力隊座談会に行ってきました。

場所は松山のECPRオフィスにて。
はじめて訪れたのですが、松山駅から徒歩5分の都会のド真ん中。

メンバーはECPRのスタッフ4人と、
上島町から一人、伊予市から一人、そして西予市から一人(僕)の地域おこし協力隊と、
地域おこし協力隊監督部署から各地域一人ずつの10人。


自己紹介と共に、今自分が取り組もうと思っていること、
地域おこし協力隊としてやらなければならないと思っていることなど、
ひと通り話したいことは話せたかな。


人の振り見て我が振り直せ。
常に主観(エゴ)につきまとわれる日常において、
他人の言動に耳を傾けることはとても重要です。

自分の行動に対する認識が社会からの見た目とズレがないか。
ズレがあれば素直にそれを認め、直ちに修正する。
それが「成長」というものだと思う。

しかし、自分の中の「核』とでも言うべきものは、
途中過程においては周囲からの声を参考にするとしても、
最後は自分の力で作りあげるべきである。
本当に自分で納得出来る選択をするべきである。

人は一人では生きられるものではなく、
周囲の環境によって生かされていることが分かっているならば、
その「核」は社会にとっても、世界にとっても、地球にとっても、
決して有害なものとはならないはずである。
それどころか素晴らしい未来を作りあげるだろう。


自分を信じろ。
自分の周囲を信じろ。
それだけで素晴らしい世界がつくれる。


壁はまだあるけれど。
成果はまだはっきりと現れてはいないけど。

僕は個人の活動としては、比較的順調に進んでいると思っています。
こんなことを言うと、地元の人からは、
「お前の活動は周囲にまだ全然認知されとらんじゃろうが」
と叱られるかもしれませんが。

別にそこから目をそむけるつもりはありませんが、
少なくとも僕の活動を理解してくれている人はゼロじゃない。
そして、多くの人に理解してもらうには時間がかかる。

僕はこれまで営業活動をした経験がほとんどなく、
セールストークで人を説得する、ということが苦手です。
そこで、無理をしてでもトークで人を説得することに務めるか、
別の方法を選択するか。

前者をしきりに進める人もいます。
それは確かに正しい選択と言えるかもしれませんが、僕は後者を選択します。
僕にとっては後者が正しい選択であり、前者は正しい選択ではないからです。
無理をすればどこかで歪が出る。

地域おこし協力隊は地域おこしに「協力する人」です。
西予市では「集落応援隊」と言いますが、それは集落を「応援する人」です。
つまり地域おこしをする主体ではない、ということです。
では誰が地域おこしをするのか。
それはそこに住む地域住民がするのです。

地域おこしの経験もない、スキルもない、地域についても詳しくない人間が、
三年という短い期間で地域おこしそのものを遂行することなど、到底無理ですし、
地域おこし協力隊の本分はそこにあるわけではありません。

もちろん地域おこし協力隊も住民票を地域に置く以上、地域おこしに参加しますが、
その本分は地域住民に地域おこしをやろう、
という気持ちを持ってもらうことにあると思います。
どういうことをしたら地域活性化に繋がるかを、「外からの目線」により見出し、
提案することにあると思います。

ただ、提案して終わり、では学生と大差ありません。
自分が提案した内容について責任を持ち、地域住民と共に一緒にやっていこうという、
気概・姿勢も大事です。
主観と客観を同時に持てることが地域おこし協力隊の強みではないでしょうか。


僕が現在、自分の活動が比較的順調に進んでいる、と思うのは、
あくまで行政レベルであり、まだまだ地域住民への認知が足りていないのが実情です。
また、個人レベルであり、「地域おこし協力隊」という組織レベルでは、
まだまだ協働が足りません。

「隊」である以上、地域おこし協力隊は組織です。
担当地域が異なっても、お互いに協働してできることはあるはずですし、
協働しなければ真の成果は得られないのではないでしょうか。

どんな地域であれ、その地域でだけで地域生活は成り立つものではなく、
地域とその周辺との関係で社会は成り立っていくものだから。

地域おこし協力隊のステータスを向上させるためにも、
これからは隊員同士、横の連携が重要になるのではないでしょうか。


なお、今回の座談会の様子は、ECPR発行の情報誌「舞たうん」に掲載予定です。
掲載されたらまた報告しますね。