2012遊子川カレンダー正式版

yusukawacalendar2012_10s.jpg


先日、遊子川の名景・行事・特産を掲載したカレンダー案を作成しましたが、
この案を地元の地域活性化組織「遊子川もりあげ隊」に相談したところ、
今年はお試しで主要関係者のみに配布することに。
そのため、今回は全部手作業で配布分を作成。

一部13枚のカレンダーを10部作る。
月めくりしやすいように上端より1cmのラインにミシン目カッターで折り目を入れる。
その後ホッチキスで止めた後、綴じテープを貼る。
ただこれだけの作業に半日以上の時間をかける。

お金があれば外注して入荷するのを待つだけである。
逆にお金が無いからこそ、これだけのものを作るのに必要な材料と労力が
どれだけ必要かを身を持って体験することができたのである。


お金があればなんでも手に入るわけじゃない。
逆にお金があるからこそ、失っているものもじつは少なくない。

だからこそ、本当に必要なものはなにか、まずそれをしっかり把握する必要がある。
その上でその必要なものをどうやって手に入れるか、熟考するのである。

どこでお金を使い、どこで知恵を使い、どこで人の情に頼るか。

それを考えることが「良いものをつくる」ための出発点ではないだろうか。


yusukawacalendar2012_making.jpg


いろいろ検討した結果、各月の絵は下記のようになりました。


yusukawacalendar2012_00_2.jpg


yusukawacalendar2012_01.jpg

ふれあい三世代の集い」で製作した門松で新年を迎えます。


yusukawacalendar2012_02.jpg

雨包山・樽滝の雪景色。
僕自身はまだ遊子川で雪景色を拝めていません。
さて、いつ拝めることやら。


yusukawacalendar2012_03.jpg

遊子川の玄関口、辰ノ口に遊子川の案内板を設置。
むろん、この作業も僕は立ち会えませんでした。
東京の大学を卒業したところでしょうか。


yusukawacalendar2012_04.jpg

小狭公園の桜。
4月終わりに遊子川に来たので、残念ながら僕は遊子川でまだ桜を拝めておりません。


yusukawacalendar2012_05_2.jpg

川の上にでっかい鯉のぼりを35匹上げる。
遊子川に来て最初のお仕事がこれでした。


yusukawacalendar2012_06_3.jpg

南平の茶堂
深緑に古いお堂が映えます。


yusukawacalendar2012_07.jpg

同じく雨包山のヤマアジサイ
鑑賞用のアジサイほど派手ではないけれど、
慎ましやかに、しかし美しく咲き誇ります。


yusukawacalendar2012_08.jpg

誓願寺の楽念仏
田舎にも文化はある。


yusukawacalendar2012_09.jpg

遊子川名産のトマト「桃太郎」。
大きくて甘い。
主にトマトソースにしてその味を堪能。


yusukawacalendar2012_10.jpg

秋祭りの七鹿踊り
奥州伊達家より伝わる伝統技能。


yusukawacalendar2012_11.jpg

雨包山・樽滝の紅葉
色とりどりの自然の神秘。


yusukawacalendar2012_12_2.jpg

遊子川唯一の会社事務所のクリスマス・イルミネーション


5月、6月、12月が先日の案から変更になってます。
5月はやっぱり鯉のぼりでしょ、ということと、
6月、7月と雨包山の景色2枚は要らんでしょ、ということで最終的にこのようになりました。


完成したカレンダーを持って、役場、小学校、中学校、郵便局、地元の会社などに配布。
日頃の感謝を伝えると共に、遊子川のアピール。
そしてカレンダー自身でアピールの持続。

ここはこうしたら?
無料配布じゃなくて販売したら?
...という提案や、とてもイイ、住民全員に配ったほうがイイ、というお褒めの言葉など。
概ね好評価だったのはもちろん、
いろんな人と会話できたのが嬉しかった。


言葉だけだと5分と続かないほどのまだぎこちない間柄。
それをこのカレンダーが取り持ってくれる。
カレンダーに込められた「気持ち」が互いを取り持ってくれる。

大切なのは「形」ではなく、「魂」だと言うけれど。
魂はそれだけでは存在し得ず、それを入れる器である「カタチ」が必要である。
魂の入っていないカタチが無意味なのであって、カタチそのものが無意味なのではない。


魂とぴったりマッチするカタチを考えること。
それが「良いもの」を作るということではないだろうか。