反復練習の効果

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[秋田角館 - 桧内川に沿って延々と続く桜並木]


久々の更新です。
実際体調悪くて稽古サボり気味でした。
昨日久しぶりに稽古したのですがそこでふと思ったこと。


どんなスポーツでも、いや、スポーツに限らずどんなことでも
反復練習というものは絶大な効果があるものです。
それは最初は意識しなければできなかったことを、
意識しなくてもできるようにしてくれる。
まさに「身体で覚える」ということ。

反復練習のときはとにかく「考えずに」やること。
これがコツだと思います。
余計な考えを捨てることで無意識下へ覚えようとしていることを
もっていってくれる。

しかし合気道にはそのコツは当てはまらない。
僕はそう思う。

なぜなら合気道はコミュニケーションの武道だから。
コミュニケーションは意識して行うことが大切だと思うから。

初段までは形を覚える。
四段までは感覚を覚える。
そしてそれ以上は感覚を「磨く」。

合気道の上達の過程は概ねこのようなものだと思います。
最初はどんな技があるのか「見た目」を覚える。
そして次は実際その技がどういう運びをすれば「いい技」になるかを覚える。
そして最終的にはどんな相手に対しても「いい技」ができるように
相手の動きを察知し、調整していく。

最初の二段階においては何も考えず、反復練習することはかなりの効果が
あると思います。コミュニケーションをする前の段階で、自分のあるべき姿を
確認する...対象が「自分」のみだからです。
この段階ではかかり稽古や受身百本などはかなりの成果があるでしょう。
体力ある若いうちにしておくことがかなり有利になる。

しかし最終段階においては、「考える」ことが大事になる。
自分のことではなく、相手のことをね。
自分のことは前の段階で無意識下でできるようにしておく。
そうすることで最終段階で相手のことを考える「余裕」ができる。
そうして相手を知り、自分を知り、いい受け取りを、いいコミュニケーションをとる。
それが合気道の最終的な目標だと思うのです。

この段階においてもかかり稽古や百本受身は有効な練習法であることは
自分を再確認する、という意味では変わりありません。
しかしそれだけでは飛躍はないと思う。前には進めない。
単に体力を増強したいだけなのであれば話は別ですが。
しかしそれだけでは生涯武道として続けていくことはできない。
モチベーションが下がるから。

考えながら反復練習する、ということは想像以上に大変です。
でもそれが合気道の楽しさともいえます。
ただ最近の自分はもっぱら「考える」稽古ばかりに専心していました。

昨日久しぶりに受身30本やったらもうヘロヘロ。
不調だったとはいえ、体力が低下しているのを感じた。
やはり体力なければ余裕もなくなるわけで。

「考える」稽古をするには「考えない」稽古も必要ということですな。