[余市の海]
[羊蹄山]
その昔。
北海道はスキーでしか来たことがなかった。
パウダースノーを堪能できる、GWまで滑れる、という魅力以外、
とくに北海道の文化というものについて考えたことがなかった。
北海道に限らず、その頃は地域性というものを意識したことがなかった。
出発地点から到着地点に向かうその途中課程は、
とにかく最短で済ませたい時間だった。
瞬間移動が可能ならば、なくても良い時間だと考えていた。
今思うと、なんと人生をもったいなく消費していたのだろうと思う。
今回の北海道訪問はあくまで仕事の面接が目的だけれど、
そのための移動であっても、移動は移動。
移動は変化だ。
人間は変化を楽しむ動物である。
人生の楽しみとは、ゼロから作り出したり、
遠くにあるものを見つけに行くことだけではなく、
自分の身近にあるものの中から、いかにたくさんの楽しみを見出すか、
ということがまず根底にありきだと思う。
身近にある楽しみを見出すために、人は遠くへ旅する。
「青い鳥」を見つけるために。
プロローグ: 飛行機からの空の眺め。
飛行機の座席はやっぱ窓際だよね。
たとえ一時間半という短いフライトであっても、
変化する窓外を見続けられるか、
殺風景な機内風景を見続けなければならないか、とでは天と地の差がある。
昼は生の地形図を俯瞰したり、雲の流れを眺めたり、
夜は夜で夜景を眺める楽しみがある。
さて、今回の旅程はレンタカーで札幌を出発してニセコまで。
節約のため、ドライブを楽しむため、高速は使わず、下道で。
山道は凍結が怖かったので、小樽経由でできるだけ平坦な道を走る。
途中小樽を散策したい気もしたけど、
一応仕事の面接に向かってるわけなので、我慢して素通り。
しかし晴れた空、海沿いを走っていて、
余市からいよいよ海を離れて内陸に入る、というところで、
やはり何枚かスナップを撮りたく、途中下車。
ニセコには約束の時間の二時間前に到着。
ニセコ駅。
駅前にはこんな立派な温泉が。
面接に備えてここでしっかりリラックス^^Y
ニセコ大橋。
この橋を渡って、ニセコアンヌプリスキー場麓へ。
懐かしい...
よく滑ったなあこの辺り。
ニセコといえば羊蹄山。
蝦夷富士と呼ばれるほどの美しい山ですが、
この日はあいにく頂上付近に雲がかかって全容が見えず。
ルスツ山もこれまた美しい。
サイロのある牧場。
支笏湖の夕日。
無事空港に到着して、レンタカーを返却。
ガソリン代は三千円くらい。
空港ロビーに展示してあった飛行機。
飛ぶのかな、これ...
旅の締めはかに飯で。
次に北海道に来れるのはいつだろう。