ランボー 地獄の季節

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大学の授業で鑑賞しました。

副題から無敵の戦士、ジョン・ランボーシリーズかと誤解しそうですが
実在の詩人、アルチュール・ランボーの物語です。

若き頃より天才と称され、その詩の才能を発揮してきたランボー。
彼の才能を見出したヴェルレーヌとの共同生活を歩みながらも
天才であるがゆえに世の中と迎合できず、
詩を捨て、ヴェルレーヌとも決別する...


物語は詩を捨て、武器商人として生きる現在と
若き日の詩人としての在りし日が交錯しながら進んでいきます。
その様は彼が自分の生きる道を悩みながら模索している姿そのもの。

正直暗い話であまり抑揚もなく淡々と進むので見ていて気が滅入ります。
自分が生きる道なんていくら探したって見つかりはしない、という
絶望感まで抱かせそうで怖い。


それでも人間って自分の生きるべき道を模索し続ける生きものなんだよね...

僕は文学の中でもとくに詩がよく分からない。
その良さが分からない。

自分にとって良い詩に出会えてないだけなのかもしれない。

ボードレールの「悪の華」やロートレアモン伯爵の「マルドロールの歌」を
授業で少し読んだけど、まだその良さが見えてこない。

ランボーの詩は夏休み明けの後期の授業から読んでいくことになるけど、
少しは詩の面白さ、というものが見えてくると良いのだけど。

リアリストには詩の良さは分からないのだろうか。


詩人は常に時代の先端をいく人種だとなんかの本で読んだ気がする。

未来は探しても見つからない。
しかし待っていれば誰にもやってくる。

それならば未来なんて探す必要もないだろうに。

それでも人はなぜ未来を探すのだろう。

その答えのヒントが詩にあるのだろうか。