鬼ヶ島(女木島)を脱出して、男木島へ。
かつては、女木島・男木島二つの島をあわせて雌雄島と呼ばれていたらしい。
男木島のほうが大きいのかと思いきや、女木島のほうが大きいらしい。
女のほうが大きく、恐ろしい鬼がいた、ということは、
ここは女系社会だったのかな。
そんなことを思いながら、男木島に上陸。
いやあ、ここもなかなか面白かった。
港で迎えてくれる白亜の殿堂「男木島の魂」by ジャウメ・プレンサ。
正面からよりは背面から海をバックに眺めるアングルがイイ。
サイドビュー。
いろんな文字で構成される丸い白屋根が印象的。
「時の廊下」西堀隆史。
無数の和傘の骨格で表現される空間。
オンバ・ファクトリー
いろんな手押し車があります。
「うつしみず」 石塚沙矢香
天井から吊るされた様々な道具たち。
不思議な浮遊感。
「タイム・チューブ-ときまき つつ の家」川島猛とドリームフレンズ
無数の丸められた雑誌で構成されるこれまた不思議な空間。
巨大な万華鏡。
「SEA VINE」高橋治希
和室に張り巡らせたツル花。
葉っぱには風景が描かれてます。
「記憶のボトル」栗真由美
島の思い出が詰まった明かり。
「漆の家」漆の家プロジェクト
伝統的な漆という材料を使ってモダンな表現をしているところがイイ。
「AIR DIVER (エアーダイバー)」角文平
こちらは地上から持ち上げられた島々たち。
奥の窓外の風景とマッチするように設置されているのがスゴイ。
入口の表札がまたオシャレ。
まさに「空気中を泳ぐ人」というこの展示のテーマにピッタリ。
「歩く方舟」山口啓介
どちらかと言えば「歩く島」のほうがしっくりくる。
背景の島々とのマッチングがこれまたたまらない。
作品そばの石に記されていた文章。
10本足の立泳ぎ、
朝のくるころ、
福島の海上で100倍の
大きさに成っている
Fukushima Daiichiの
岸辺から上陸して、壊れた
4つの建屋と方舟の4つの山が
重なる位置で覆い被さり、
永い石棺になる。
2013.3.17 山口啓介
3.11への追悼作品なんですね、これは。
「男気プロジェクト」TEAM 男気
カラフルに彩られた漁船たち。
「光の家」アーサー・ファン
民家の合間に、通路の家にちょこんと置かれた小さな家。
なんかファンタスティック。
男木島・女木島共に歩いて回れるスケールで、
どの展示も気軽に内部の撮影OK、というのがイイ。
アーティストなんてものは有名になればなるほど、メジャーになればなるほど、
腐ってゆくものなのだろうか。
変な鎖に縛られて、本来エゴをエゴの外の世界に広くアピールするものであるはずが、
ままならなくなっていってるように僕には見える。
男木島は猫島でした。
しかし、この「歩いて回れるスケール」というのがクセモノで。
...後日の厄災へと繋がってゆく。