アール・ヌーヴォーと並び、
デザインを学ぶ上で避けては通れない様式であるアール・デコ。
19世紀末から20世紀初頭に現れたアール・ヌーヴォーに続き、
1920年代から1930年代に登場したデザイン様式。
アール・ヌーヴォーが植物的・有機的・曲線的であるのに対し、
アール・デコは、無機的・直線的。
...とまあ大学の授業で学んだところではこんなところですが、
まあもうちょっと詳細を知りたい、ということで図書館で借りてきたのですが。
意外にも日本で唯一のアール・デコの入門書らしいのですが、
...難しかった~
アール・デコ様式をいいところはもちろん、悪いところも含めて
その全貌を説明する、という趣旨の元に突出した著名人だけでなく、
無名のデザイナーの作品なども紹介されているところが内容を難しくしている
一因かもしれません。
19世紀末から20世紀初頭はデザイン史の黎明期でもあります。
クリスタル・パレスでの最初の万国博覧会を皮切りに、
ウィリアム・モリスのアーツ・アンド・クラフツ、
そしてアール・ヌーヴォーにアール・デコ、
バウハウスにアヴァンギャルド...
一方芸術も旧来のルネサンス、写実主義から印象主義、象徴主義を経て、
ダダイスム、シュルレアリスムへと現代美術(モダン・アート)への
黎明期でもあった...
まさにアートとデザインのエッセンスの全てが、
この時代に詰まってるといっても過言ではない。
この時代を学ぶことはデザインの基礎を学ぶことに他ならないのです。
...話をアール・デコに戻して。
有名どころではピュイフォルカやヨーゼフ・ホフマンの銀器、茶器等、
ル・コルビジェやチャールズ・レニー・マッキントッシュの家具や建築。
カッサンドルのポスター...などでしょうか。
自分のお気に入りはピエール・シャロー(PIERRE CHAREAU)の卵型アームチェア。
ピエール・シャローといえば、ガラスの家で有名ですね。
この画像はネットで見つけた画像ですが、
本書中で紹介されていたものとはとは色が異なります。
(本書本書中のものは座る部分がベージュ、アーム部分は濃いブラウン)
次はアール・ヌーヴォーの入門書でも探しますか...