ウェブ進化論 【梅田望夫】

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旅行中にいまさらながら梅田望夫さんの『Web進化論』を読みました。

この本の発売初期、僕は正直「いまさらこんな本を買わなくても」という
気持ちでこの本をあえて読もうとしませんでした。

2年間このブログを通してさまざまなWeb技術、サービスを自分の目で
眺め、体験して自分なりのWebに対する考えを固めつつあったからです。

でもやっぱり読んでよかった。

この本の内容の多くは「ああ、やっぱりそうだよな」と共感することが多く、
「ああ、そうなのか」と新しく知ることはやっぱり少なかったのだけど、
これまで貯めてきたものを再整理し、Webの可能性をあらためて
感じることができました。

この世に永遠、というものなどなく、
どんないいものであっても同じ状態を永続させることはできない。
いいものがいいものであり続けるためには絶えず「いい刺激」を
送り続けなければならない。

その意味でこの本は本当に「いい刺激」になりました。

Google、ロングテール、Web2.0、ブログ、RSS、SNS...
...そしてオープン・ソース。

あなたはこれらのキーワードを理解していますか?
理解するだけでなくしっかり活用している、と断言できるあなたは
Webの進化に乗り遅れることなくついていってますね。

僕は理解はしてるものの、活用という点ではまだまだこれから。

Webはもはや一方向のみの情報伝達メディアではありません。
単純に情報を送ったり、享受しているだけでしかWebを使ってないなら、
それはいまどきの携帯を通話にしか使わないくらいもったいない。

本書ではリアル世界を「こちら側」、
インターネット世界を「あちら側」と表現しています。

僕たち人間は基本的にこちら側に生きているわけだから、
何事も最終的にはこちら側に帰結するわけだけど、
その途中の過程ではあちら側を通すほうが効率よいものもある。

こちら側重視の一昔前ではとかく物理上の制約を受けること多かった。
「思考」や「情報」という物理上形のないものはあちら側を通すことで
飛躍的なスピードで、限りなくゼロに近いコストで、不特定多数の対象に
伝播させることが可能になる。

この「あちら側」の特性を上手に生かした考え方が「オープン・ソース」、
そしてオープン・ソースでいいものをより多くの人と共有し、
さらにいいものを生み出すための新しいWebの仕組みが「Web2.0」、
というものだと思う。

Webはもはや技術云々だけで語られるものではなく、
物事に対する考え方(思想、といったほうがいいのかもしれない)までを
含めた広い視野で語られるべきものだと僕は思う。

日々進化するWeb技術についていくのは確かに困難なことだけど、
ちょっと考え方を変えるだけでWebの効果を実感できるのもまた事実。
Webは奥が深い。

どうせ生きるならいい人生を生きたい。
いいものをたくさん見て、いい人とたくさん交わり、いい経験をたくさんしたい。

Webはまさにそれを可能にしてくれるツールなのです。

さあ、オープン・ユア・マインド!