Google誕生

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に出ていて、更新がしばらく空いてしまいました。
旅は旅で僕にいろんなものを与えてくれるわけですが、
ブログを2年間ほぼ毎日書いてると、更新が空いたときは
なんか落ち着かない...

さて、久しぶりの記事は、やっと読み終えた「Google誕生」のレビュー。

6/20の時点で購入していて、読み終えるのに実に4ヶ月かかった。
まあ買ってしばらくは放置していたり、他の本を読んだり、で
読み始めも遅かったのですが。

さて、今をときめくGoogleの誕生からこれからを綴った450ページに及ぶ
サクセスストーリー、読み応えありました。

本書は創立者のラリー・ページとサーゲイ・ブリンと
CEOのエリック・シュミットを中心に多くのグーグラー(Google社員)の
模様が仔細に描かれてるわけですが、驚くは肝心のこの3トップと
直接取材することなく、周囲の人間および過去の文献、
なによりGoogle自身で情報を入手しているとのこと。

このことからもインターネットが、いやGoogleがいかに社会に浸透しているか、
をこの本自身が証明しています。

Googleの勢いを語るにあたり分かりやすい表現が、
巨人マイクロソフトやヤフーとの対比。
マイクロソフトは「PCの巨人」であることに対し、Googleは「Webの巨人」。
ヤフーがディレクトリ検索など「人」にこだわるのに対し、
Googleは徹底してコンピューティングによる「自動化」にこだわる。

Googleは「技術」にこだわる。
それはかつての創業時のソニーの姿勢を彷彿させます。
ソニーと違うのは、巨大化した今もGoogleはその姿勢を崩していない、
というところでしょうか。

意外に思ったことは、
Googleは「オープン・ソース」な会社じゃない、ということ。
人材の採用には博士号取得者やベンチャーの起業経験など
エリート指向が強すぎること。
優秀な人材が集まれば優秀なものを生み出すのは当たり前。

次の「Web進化論」のレビューでも述べますが、
Webの最大の恩恵は「オープン・ソース」。
どんな人でもその意思を持つ限り、その恩恵を受けられる。
オープン・ソースは人をつなぎ、そのつながりがもたらす
ネットワークのパワーをGoogleは取り入れていない。

グーグラーと一般利用者、株主などの投資家に一線を引いている。
そこがちょっと残念に思いました。

エンジニアリングで人を幸せにできる、という信念は素晴らしいと思う。
でも。
Webはさらにそこに「人との交わり」の素晴らしさが加えられるはず。

Googleがこのことに気づき、真のオープン・ソース企業になれば、
さらにGoogleや躍進することになると思うのは僕だけでしょうか...