リッチクライアント

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現在PCをことさら難しいものにしているのは用途に応じたプログラムを
個別にインストールして使いこなさなくてならないこと、これに尽きると
思います。近年PCの用途は急速に拡大しており、そのぶんプログラム
の数も増え、プログラムの数だけインターフェース(以下I/F)も増えて
なおさらその敷居を高くしているのです。

こう考えると「もっとPCを簡単にする方法は?」という問いに対する答えは
至極簡単です。

  「I/Fを1つにして全ての用途に対応する

しかし言うは易し、行なうは難しでこれを実現することは容易ではありません。
僕はこれまでそれを実現するI/FがWebブラウザだと信じていました。
が、これは的をはずれてこそいませんが正確な解とは言えないようです。
そこで登場するのが「リッチクライアント」という言葉です。

元々Webブラウザはテキスト/画像情報を閲覧するためのものである
ためシンプルなI/Fしかもちません。これで複雑な操作も含めたあらゆる
用途に対応しようというのがまず無理難題なのです。
そのWebブラウザに対比する位置づけのものがリッチクライアントなのですが
その正体は@ITの記事によれば2種類あるようです。
Webブラウザと新技術を組み合わせたものと、全く新しい形態として
開発されるもの。急速に拡大するニーズに対応していくためには前者の
ほうが有利であることはいうまでなく、実際その形態のリッチクライアント
が数多く存在します。WebにFLASHやPHP、DBを組み込む作業が
その形態に該当します。

Webデザイナがやるべきこと、それはPCをもっと簡単にして、全ての人に
Internetを通して双方向コミュニケーションの恩恵を得られるようにすること、
これに尽きると思いませんか?

その『線(インターネット)』の向こう側に笑顔を届けたい
このキャッチフレーズはこうして生まれたのです。

追記: 2007/09/16

時が経ってあらためて自分の記事を読んでみると、
ずいぶん陳腐なことを書いたなあ、と恥ずかしくなります。

現在「リッチクライアント」という言葉は、
インターネット資源を活用して必要な機能、データをネットワーク経由で
ダウンロードしておき、ネットワークが遮断されているときは、
オフラインで、ローカル資源を活用していく...

...というネット-ワーク資源とローカル資源を効果的に組み合わせていく
これからのクライアントのスタイルとして使われることが多いようです。

シンクライアントでは、ネットワークが遮断されると使いものにならなくなる、
ファットクライアントでは、ローカル環境の限界が即クライアント機能の限界になる、
この両者の良いとこどりをしたものがリッチクライアントなのです。


周囲とのつながりを密にしながらも「個」のパワーも強力なものになってゆく。
これからの人間の発展の形であり、そのきっかけを与えてくれたのが
インターネットなのです。