

※瀬戸内国際芸術祭2019及び高松市美術館での宮永愛子展はすでに終了しています。
瀬戸内国際芸術祭2019夏会期がはじまりました。
...と思ってたら、その夏会期もあと一週間で閉幕です。
相変わらずの遅筆ですが、夏会期のレポートを随時していきたいと思います。
2013年・2016年と過去2度、芸術祭には行ってますが、
夏会期に行くのは今回がはじめてでした。
今回も早朝出発して下道でのんびり高松港に向かったのですが、
のんびりしすぎて船の時間が中途半端になってしまい、
やむなく高松市街エリアを回ることにしました。
まずは夏会期オープンの北浜エリアを経由して、
高松市美術館で開催されている宮永愛子展へ。
いやあ、暑い。
暑いときはクーラーの効いた館内でアート鑑賞するに限る。


愛媛県美術館で開催されていたエッシャー展に行ってきました。
(訪問日:2019年5月25日AM)
※本展はすでに終了しています。
いつもながら遅いレビューですが。
2007年に東京渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催されたスーパーエッシャー展以来、
12年ぶりにエッシャーの絵を見ました。
今回は世界最大級のエッシャーコレクションを誇るイスラエル博物館から、
選りすぐりの152点が日本初公開とのことですが、全部が初見ではなく、
中には前回見たものもいくつかありましたが、
やはりエッシャーの絵は何回見ても心湧き踊るものがあります。
エッシャーといえば、正則分割による錯視、いわゆる「だまし絵」の作家として有名です。
その綿密に計算しつくされた精緻さ、構成に心奪われるものですが、
今回の展示ではエッシャーの作品は単なる技巧だけでなく、
情緒豊かな感性により人の心を捉えるのだとあらためて思いました。
技術だけが人の心を魅了するのではない。
良い感性が、良いデザインが、技術を生かすのだ。
技術と芸術の両立されてこそ、良いものができあがる。


瀬戸内国際芸術祭2019春会期。
1日目はあえて島を渡らず坂出・高松エリアを回りましたが。
それはそれでけっこう面白いですが、
...やっぱり瀬戸芸は島を巡らなきゃ。
というわけで2日目は島を巡るつもりで、
まずはまだ行ったことのない大島に行くつもりだったのですが、
インフォーメションで聞いたらたまたまその日は停電で作品が見れない、と。
そこで急遽行き先をを変えて小豆島へ。
小豆島は瀬戸芸の会場となる島々の中で最大の島です。
メインの会場である直島や豊島は確かにアート性の高いスポットではあるけれど、
ハイソすぎてせっかくの周辺環境と隔絶してしまっている気がします。
一方、小豆島には過疎化により使われなくなった施設や住居を活用した、
地域密着型の作品が多数展開しており、
広い島を決して十分ではない交通網を駆使してオリエンテーリング的に巡る面白さがあります。
その極致が中山地区にあるワン・ウェンチーの作品だと思います。
作家のアイデアを地元の人たちと一緒に大きなかたちにしていく。
会期が終わると毎回解体し、次の会期にまた新しく組み上げる。
アートによる地域振興の理想形がここにはある。


瀬戸内国際芸術祭2019春会期。
瀬戸芸といえば船に乗っての島巡りが醍醐味だったりするわけですが、
その拠点となるのが高松港。
とかく島巡りに舟に乗るためだけに寄るだけだったのですが、
高松もこの港を中心に瀬戸芸の作品がたくさんあるのです。
というわけで今回はまずはあえて船に乗らずに巡るコース。
春会期限定の沙弥島からスタートして、
四国村→屋島山上→あじ竜王山公園→高松港→玉藻公園→高松駅→高松空港
...の順に巡ってきました。


沙弥島を後にして高松へ。
瀬戸内国際芸術祭といえば高松を拠点に様々な島巡りをするのが基本ですが、
そのお膝元の高松にもいろいろと作品があります。
前回までは島巡りに集中していて、高松をゆっくり巡ることができなかったので、
今回は1日、あえて船に乗らず高松各地を巡ることにしました。
まずは高松中心地の東側・屋島の山麓にある四国村へ。
東京都小金井市に住宅の博物館・江戸東京たてもの園がありますが、
四国村はその四国版みたいなところです。
ここにある瀬戸芸の作品1つを見に行くのが主目的でしたが、
せっかくここまで来たのだから、と四国村を一周することにしたのですが、
これが甘かった。
四国村広すぎる〜;;


瀬戸内国際芸術祭2019がはじまりました。
...といってもこの記事を書いてる時点で春会期が終わろうとしてますが^^;
昨年暮れに仕事を辞め、職業訓練に通いながら仕事を探している状況から、
今年は行くかどうか迷っていたのですが、
漠然とはいえ、一応人生の目標でもあるのでやはり行くことにして、
春会期がはじまる前に通年パスポートを購入。
会期前だと1,000円引きの3,800円で買えるし、複数スポット見るなら
これが一番安上がりだしね。
回を重ねるごとに規模が拡大し、今年は国内外からさらに多数の来場者が来ることが見込まれる上に、
今年は平日は職業訓練で休めないため週末にしか行くことができず。
さらに前回まではパスポート割引があった地中美術館や豊島美術館も今年はなし。
というわけで今回は混雑が予想されるメインの直島・豊島は避け、
今まで行ったことのないマイナースポットにターゲットを絞ることに。
まずは瀬戸大橋四国川の袂にある沙弥島会場へ。
かつては周囲を海に囲まれた島も1967年に埋め立てられて地続きに。
沙弥島会場は毎回春会期のみの開催で、これまで春会期に訪れたことがなく、
今回ようやく訪れることができました。


坂の上の雲ミュージアム。
安藤忠雄設計により2007年に開館。
「坂の上の雲」は司馬遼太郎の歴史小説。
1968年から1972年にかけて産経新聞夕刊紙に連載されました。
2009〜2011年にかけてNHKでドラマ化もされました。
三人の主人公秋山好古、真之兄弟と正岡子規の故郷、ということで、
本作の史料を展示するミュージアムが松山市のど真ん中、松山城の麓にあります。
愛媛に来て8年、ようやく来ることができました。
来媛直後から気にはなっていたのですが、なにぶん街なかにあって駐車場がなく、
田舎暮らしで公共交通機関がほとんど利用できない状況だったので、
なかなか訪れることができませんでした。
GWの中日、久しぶりに松山駅前の喜助の湯に入りに行くことにしました。
ここは4時間まで駐車場が無料になるので、その時間を利用して、
藤が見頃の庚申庵を見た後、市電で坂の上の雲ミュージアムへ行くことに。
外観は何度となく見ていたのですが、中に入ってはじめて、
あらためてこの空間の素晴らしさを実感しました。
小ぢんまりながら想像以上に素晴らしい空間でした。


松山出身の俳人といえば、幕末から明治に生きた正岡子規が有名ですが、
その前に江戸時代に活躍した俳人として栗田樗堂がいます。
酒蔵の三男として生まれ、17歳のときに同業の栗田家の養子に入り、その蔵を継ぐ。
養父及び妻が俳人であったことから自然と俳諧に慣れ親しむ。
松山藩の大年寄になるなど精力的に活躍していたが、五十を超える頃、
浮世を捨てて俳諧に専念するために草庵・庚申庵を建てました。
樗堂はここでの隠遁生活を望むも、その有能さゆえか周囲はそれを許さず、
庚申案での生活はわずかな期間だったと言います。
その後、樗堂は俗世から逃れるために御手洗島(現在の広島県・大崎下島)に移住し、
そこで66年の生涯を終えます。
俳人としての腕前は相当なものだったようで、
当時発行された俳人番付で、あの小林一茶が末席だったのに対し、
樗堂はかなりの上位に列せられていました。
実際、一茶はかなり樗堂をリスペクトしていたようで、二度ほど樗堂の元を訪れています。
とくに誹諧に興味があったわけではなく、
テレビでふじまつりの様子を見て、行きたくなりました。
少々満開の時期を過ぎていましたが、なかなか見事な藤棚でした。

木造の学校に木霊が宿る。
そんな学校をつくらないとほんとうはいけないのではないか。
自然で、簡素で、静寂である、
このことが学校の環境としては一番いいんではないかと思っております。
建築というのは何気ない美しさですよね。
わざとらしくないのがいいというのと、
それと滲み出て、心に染みるような、
そういう建築であってほしい。
(『素描・松村正恒』パンフレットより)
愛媛に来て8年。
念願の建築にようやく訪れることができました。
八幡浜市立日土小学校(以下「日土小学校」と称す)。
この建築を明確に知ったのは2013年の香川県立ミュージアムでの丹下健三展でした。
丹下さんと同時代に活躍したの建築家たちの一人として紹介されていました。
日土小学校は今も現役で活躍する小学校ですが、
平成21年より春休みや夏休み等の長期休暇時に一般公開されており、
今回第32回の学校見学会に参加してきました。
現在に残る校舎は愛媛県大洲市出身の建築家・松村正恒氏の設計により
1956年に中校舎が、1958年に東校舎が建てられました。
2007年に八幡浜市の有形文化財に指定されると同時に改修改築工事に着手、
2009年に新しい西校舎が完成しました。
1999年にDOCOMOMO Japan20選に選ばれ、
さらに2012年に木造モダニズムをよく残すものとして、
国の重要文化財の指定を受けました。

今年最初の美術鑑賞。
愛媛県美術館で開催中のバレル・コレクション展へ行ってきました。
英国スコットランドの海運王ウィリアム・バレルが蒐集した美術コレクション、
「バレル・コレクション」。
バレルはその膨大なコレクションを地元グラスゴー市に寄贈、
閑静な土地にコレクションを展示する美術館が建設され、1983年に開館しました。
コレクションは基本的に門外不出でしたが、
美術館のリニューアル工事に伴い初来日することになり、
本展はそのコレクションの中から73点と同市のケルヴィングローヴ美術館から7点、
計80点を展示するもので、福岡→愛媛→東京→静岡→広島の順で巡回します。
巡回展はなにかと都会の美術館が優先され、
遅れて田舎の美術館へ巡回してくるのが常だから、
めずらしく東京よりも先に愛媛で開催されるのも嬉しい。