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群馬県立近代美術館【磯崎新|群馬県高崎市】

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白井晟一展を観に群馬県立近代美術館まで行ってきました。

高崎市郊外の広大な森のなかにある美しい箱。
最初は群馬音楽センターを設計したアントニン・レーモンドに設計を依頼する予定だったが、
斎藤義重氏の推薦により磯崎新氏が設計することになったそうです。

茨城の水戸芸術館も哲学色の強い素晴らしいものですが、
ここも負けず劣らず素晴らしい空間でした。

事前に許可を取れば内部の撮影可と聞いていたので楽しみにしていたのですが、
けっこうややこしいことになってました。
書類に名前や住所、連絡先を記入の上、注意事項を確認させられた上で、
許可証が渡されますが、企画展は撮影がNG、
常設展は遠景のみOK、実際自由に撮影ができるのは、
1,2階吹き抜けのホール周辺のみ、と制約が多いのが実情です。

西洋美術館や横浜美術館が常設展は自由に撮影OKなのに比べれば、
内部撮影の制約は多いようです。


とはいえ、平日の地方、ということもあって人は少なく、
撮影する環境としては概ね良かったです。

というわけで撮影OKだったエリアを中心に撮りまくりました〜


空間へ―根源へと遡行する思考【磯崎新】

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建築家、芸術家の書く本は難しい。


  ・ギーディオン「空間・時間・建築」
  ・エドワルド・トロハ「現代の構造設計」
  ・フランク・ロイド・ライト「建築について」


...かつて読みはじめたものの途中で挫折した本たち。


この本も危うく上記リストに並ぶところだった。
大学の図書館は通常2週間の借用期間の後、
1回だけさらに2週間の延長、都合4週間借りられるのだけど、
4週間経過した時点で総504ページ中、半分ほどしか読み進まず。

例によってちんぷんかんぷんで、ほとんど内容が理解できないので、
返却してしまおうか、と思ったのだけど、
なんか勢いがついちゃって、結局もう一週間かけて読み切った。

半分は意地だね。
分厚い本を満員電車に揺られながら、絶対最後まで読んでやる、ってな感じで。

建築家として手腕が優れていればいるほど、
その文章力は反比例していくような気がする。


「空間」
この大学で1年間、空間について学んだけど、結局明確な答えは得られなかった。
もやもやとした霧や雲のような存在で、つかもうとしてもその感触が得られない、
つかみどころのない存在。

時にそのことにイライラしたり、失望したけれど、
それでも「空間」に惹かれる自分を感じる。
ただ、「空間」という言葉に惹かれているのか、その本質に惹かれているのか、
それさえも今は分からない。

ただ。


  「空間へ」


今の自分の状態を一言で言い表すならば、間違いなくこの言葉に要約される。
だから、この分厚い本を手に取ったのかもしれない。


...しかし磯崎さんの文章は相変わらずさっぱり。


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(出典:Wikipedia)


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磯崎新の建築談議シリーズ。
今回は最終巻、第12巻のクライスラー・ビル。
20世紀を代表する建物としてこのビルを取り上げてます。

20世紀といえば3巨匠(ライト、ミース、コルビュジエ)をはじめとして、
アアルト、ニーマイヤー、丹下健三、安藤忠雄など
モダニズムやポストモダンの巨匠などが候補として考えられると思うのですが、
建物がNYを象徴するものとはいえ、なぜウィリアム・ヴァン・アレンという
クライスラー・ビル以外これといった作品のない建築家の作品が
ピックアップされたのか?

しかも様式はモダニズムでもポストモダンでもなく、アール・デコ。

まあ磯崎氏独特のアイロニーも込められているのでしょうが、
20世紀の建築の1つの転換点としてピックアップし、
20世紀の建築全体の方向性を俯瞰しようとするものでもあるみたいです。


建築の持つ機能とは、含有する内部空間においてのみ存在するのか?
あるいは他に機能が存在するとすれば、
それらの機能よりも内部空間の機能が最優先されるべき機能なのか?


20世紀の建築は外部と内部のせめぎ合い。
...そんなところでしょうか。


磯崎新の建築談義 #10【ショーの製塩工場[18世紀]】

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磯崎新の建築談議。
今回は第10巻のショーの製塩工場。
別称として「アルケ・スナン」とも呼ばれますが、
これはかつてのアルクとスナン、2つの村の名前を繋いだもの。
「ショー」とはこの製塩工場のそばにある「ショーの森」からきています。
世界遺産にも登録されています。

設計者はクロード=ニコラ・ルドゥー。
様式としては新古典主義ですが、新古典主義を代表する建築家、というよりは
エチエンヌ=ルイ・ブレー、ジャン=ジャック・ルクーらと共に、
「ヴィジョナリー・アーキテクト(Visionary Architect)」もしくは「ビジオネール」、
つまり実現しなかった建築(ドローイングや設計図)で有名な人たち、
としてのほうが馴染みが深いと思います。
この3人はエミール・カウフマンの『三人の革命的建築家 ブレ、ルドゥー、ルクー』
によって近代建築の先駆的な存在として評価されるようになったとか。


建築の機能というものは、実際に建てなければ実現できないもの。
しかし建築の哲学というものは実際に建てること以外にも術はある。
ルドゥーは、ビジョナリー・アーキテクトはそれを教えてくれる。


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(出典:Wikipedia)

ル・トロネ修道院"ロマネスク" (磯崎新の建築談議)


磯崎新の建築談議第5巻。

第6巻がゴシックということで、第5巻はその前のロマネスク。

ル・トロネは世界で最も著名で代表的なロマネスク建築、というわけではなく、
磯崎氏の個人的な好みでピックアップされてるようです。

といっても、ロマネスクはゴシックのように強い共通性、というものはまだなく、
地域によって様式が微妙に異なるものらしい。

ゴシックが都市的で薄い壁で大面積のステンドガラスで覆われ、
大規模で天にも届かんとする高さを求めるものであったのに対し、
ロマネスクは主に田舎的で重厚な石壁で覆われ、
小さな窓から入ってくるわずかな光により内部が照らし出される
小規模で閉じたものであった。

分かりやすくいえば、
ゴシックは大聖堂、ロマネスクは修道院といったところでしょうか。

ちなみに「ロマネスク」とは直訳すると「ローマ風の」という意味らしいです。


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インタビュアー:五十嵐太郎、撮影:篠山紀信とのトリオで構成される
磯崎新の建築談義シリーズ全12巻。
篠山紀信ってこういう真面目な建築写真も撮ってたんですね...


難解な磯崎氏の文章を1巻から順に...と思っただけで
気が遠くなりそうだったので気に入ったテーマの巻から読むことに。

まずトップバッターは第6巻、ゴシック様式の代表格、シャルトル大聖堂。
バラ窓、シャルトル・ブルーのステンドグラスが有名ですよね。


ゴシック・ホラー、ゴシック・ロリータなど、
古典の一様式としてゴシックという言葉は一般常識程度に知ってたけど、
じゃあ実際どんな様式でどんな特徴があるのか、と言われると
明確には答えられない。


...ってなわけで読みました。


sur / FACE 14人の現代建築家たち【DVD】

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大学の研究室で借りたDVD。

日本を代表する14人の現代建築家を外国人が取材してまとめたDVD。
よって日本人の建築家を扱っていながら基本解説は英語です。
といっても解説よりは建築家自身の声がメインとなっており、
磯崎新氏と坂茂氏以外は日本語で話してるのでそれほど海外色は感じません。


自分はデザインを学ぶにあたり、
できるだけ自分から遠いものを参照するようにしています。

たとえば同級生の作品については、流す程度であまり気に留めないようにしています。
それはレベル云々の問題ではなく、自分に近いものばかり見ていると、
同じような色に染まってしまい、オリジナリティが出せなくなる気がするから。

そのような理由からデザインよりはアートの展示を、
日本よりは海外のものを参考するようにしています。

...とはいってもあくまでも傾向的なものであって、絶対的なものではない。
たまには自分に近いものを参考するのも悪くない。


Amazonのパッケージ写真と実際のパッケージが若干異なるのが気になったのですが、
何パターンかあるんですかね...
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水戸芸術館 Tower【磯崎新|茨城県水戸市】

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水戸芸術館の中庭には、ひときわ目立つ塔が立っています。
ここをはじめて訪れたのは、2006年、佐藤卓展を鑑賞するためだったのですが、
そのときは風が強くてこの塔に登ることができませんでした。

2年後の2008年、
松井龍哉フラワー・ロボティクス展に行ったときに念願かなってタワーに登ることができました。

さらに9年後の2017年、
藤森照信展を観に来たときに、夜のライトアップを拝むことができました。


というわけで、本記事では、水戸芸術館のタワーをメインに紹介します~


アントニ・ガウディとはだれか【磯崎新】

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ガウディといえばサクラダ・ファミリア。
...というか僕はそれしか知らなかった。

空へ伸びる有機的な尖塔の数々。
没後80年が過ぎてなお、建設され続けるこの建物を設計したガウディとはいかなる人物だったのか?

...というわけで読んだのですが。

...余計分からなくなったような^^;
この本は建築のことを知らない人には難しすぎる。


水戸芸術館【磯崎新|茨城県水戸市】

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水戸芸術館は、高さ100mの塔、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つの専用空間で構成された複合文化施設です。

磯崎新設計。

はじめて訪れたのは、2006年の佐藤卓展」。
次に訪れたのは2年後の2008年の松井龍哉展
このときはタワーの上まで登りました。
三度目はそれからさらに9年後の2017年の藤森照信展
このときは前入りしてタワーのライトアップを鑑賞しました。

上野から常磐線特急「スーパーひたち」で1時間(在来線ではその倍の2時間)で水戸駅へ。
そこから徒歩20分程度なのですが、10分ほど歩いたところで
ひときわ目を惹く奇抜な塔が見えはじめます。
もう着くのかな、と思いきやなかなか着かない。

さらに10分ほど歩いてようやく到着。


HARA MUSEUM ARC【磯崎新|群馬県渋川市】

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プータロー旅行第二弾にて渋川へ。
そしてHARA MUSEUM ARC(ハラ ミュージアム アーク)へ。
東京品川にある原美術館の別館、ということで訪れてみたかったのです。
磯崎新の設計により1988年に開館。

グリーン牧場という牧場の一番奥にありました。
なんでわざわざ牧場の中に作ったんだろ。
あまり意味がないような気がしますが...

建物はギャラリーが3つあって、
それが中央の受付デッキから三方へ伸びているという
これまたスター形の珍しい形状の建物です。

金沢21世紀美術館のときと違って人っ子一人いず。
一人でじっくり鑑賞できました。