夏休み三日目は福井県。
現存十二天守の一つ、丸岡城を後にして、海岸へと車を走らせる。
国の天然記念物であり、名勝にも指定されている東尋坊へ。
自殺の名所として有名ですが、もちろん自殺願望があるわけではなく。
その昔、平泉寺というお寺には数千人もの僧侶がいて、
そのなかに東尋坊という暴れん坊の悪僧がおり、近隣の民百姓を苦しめていた。
東尋坊にはあや姫という娘をめぐって争う恋敵に真柄覚念がいて、
覚念と結託した僧侶たちはある日断崖絶壁で酒宴をはじめ、
泥酔した東尋坊を崖の上から突き落とした。
その後49日間、東尋坊の無念により海は大荒れとなった。
...というのが東尋坊の名の由来だそうです。
最初の犠牲者は東尋坊その人だったんですね。
夏休み三日目は福井県。
勝山市にある福井県立恐竜博物館を後にして坂井市丸岡町の丸岡城へ。
北陸地方唯一の現存天守である丸岡城は、
安土桃山時代の1576年に柴田勝家の甥・柴田勝豊によって建てられました。
現存十二天守の中では最も古いとされる一方で、
犬山城も創建1537年でこちらが最も古い、と主張していますが、
犬山城よりも39年も後の丸山城が最古を主張するのはどういうこと?
昭和9年に国宝指定されるも、昭和23年の福井地震で倒壊。
昭和25年施行の文化財保護法(新法)では重要文化財指定に留まった。
昭和30年に倒壊材を組み直し復元され、現在にその姿を留める。
夏休み三日目は福井県へ。
福井城跡そばのホテル、その名も「フクイキャッスル」を朝出発し、
勝山市にある福井県立恐竜博物館へ。
福井といえば恐竜。
特に熱心な恐竜ファンというわけではなく、
黒川紀章が設計したその空間を見たくて訪れたわけですが...
時期が悪かった。
8月13日、そう、お盆初日。
田舎だからそんな人来ないだろ...というのは甘かった。
こんな田舎にこんな巨大なジュラシックパークがあるなんて。
そこは黒川紀章建築の中でもピカイチの空間でした。
[ヘンリー・ムーア『王と王妃』]
学校がはじまった。
その前の週、佐倉まで桜を見に行った。
しばらく遠出はガマン...のはずだった。
しかし。
友達からもらった白洲正子の本のなかで、
MOA美術館が紹介されているのを読んで、
そういえば去年の今頃も熱海に行ったなあ...と。
その時も帰りのバスの中でMOA美術館の看板を見かけて、
どんな美術館なんだろ...と思ったものだった。
柳澤孝彦が竹中工務店社員時代の1981年に設計したという。
そんなことを考えてたら行きたくてたまらなくなった。
日曜日、早起きしたら行ってみるか。
起きたら曇りだった。
迷った挙げ句、結局出かけることにした。
...行って大正解。
熱海にこんな楽園があったなんて。
[熱海城]
2009年4月。
クレマチスの丘に行った帰りに熱海に途中下車。
翌年2010年4月。
MOA美術館へ行くために再び熱海へ。
かつては観光地、温泉保養地としてにぎわった街も。
(にぎわった頃の熱海に来たことはないけれど)
時代の変遷とともに街はその姿を変えてゆく。
クレマチスの丘。
ヴァンジ彫刻庭園美術館編。
ビュッフェ美術館エリアとヴァンジ彫刻庭園美術館エリアの間はバスで3分程度。
歩いていけなくもないですが、道に迷って断念。
イタリアの現代具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの、
世界で唯一の個人美術館として、2002年に開館しました。
ヴァンジ氏は今もご存命で、精力的に活動されているみたいです。
今回のクレマチスの丘訪問はビュフェ美術館が目的で、
こちらの彫刻庭園美術館についてはヴァンジの名さえ知りませんでした。
つまりノーチェックだったわけですが、意外に良かった。
が、ヴァンジの作風自体はちょっと自分の好みじゃないかな。
ちょっとグロすぎる。
彫刻に色を塗った作品などは蝋人形みたいでチープになってしまう気がした。
彫刻庭園といえばイサム・ノグチのものを思い浮かべますが、
今、あらためて彼の偉大さが分かったような気がします。
春休み最後の遠出にクレマチスの丘に行ってきました。
お目当てはビュフェ美術館と桜です。
本当は佐倉にある川村記念美術館のマーク・ロスコ展を見に行くつもりでした。
「佐倉で桜」を洒落込もうかな、と。
しかし先週の日曜美術館でビュフェの展示情報を見て、急遽こちらに変更。
新日曜美術館は今春からタイトルを「日曜美術館」に戻し、
キャスターも黒沢保裕アナ・檀ふみペアから、
姜 尚中・中條誠子アナへチェンジ。
黒沢アナの落ち着いたダンディーな声と檀さんのちょっとおとぼけた声の
組み合わせが妙に心地よくて好きだったんですが。
姜 尚中氏はちょっと口調がきつめ、中條アナがちょっと頼りなさげ、
というのがちょっとね...
まあとにかくそんなわけで春休み最後の朝、早起きして静岡は三島へ出発。
自由が丘で東横線に乗り換え横浜まで。
横浜から東海道線で熱海まで。
熱海でまた乗り換えて三島まで。
二時間ちょっと、と意外な近さです。
しかしSuicaは熱海までしか使えないのでご注意。
三島からは無料シャトルバスで25分程度。
クレマチスの丘はヴァンジ彫刻庭園のあるエリアと、
ビュフェ美術館、井上靖文学館のあるエリアの2つのエリアで構成。
チケットは3つのミュージアム共通チケットというのがあって、学生料金で1,300円。
メルマガを購読すると、200円割引されます。
まずは一番の目当てであるビュフェ美術館エリアへ。
伊勢-滋賀へと旅行してきました。
・お伊勢参り【外宮/内宮】
・佐川美術館
深夜バスを利用したのですが、帰りのバスの出発地が名古屋駅前。
...というわけで夜の名古屋を少し散策。
アウトサイドラインを見たあと、高速バスに乗るために富山駅へ。
ここで6時間ほど時間を潰さなければならない、ということで駅を中心に
富山市街を散策。
時間潰しといってもグッドデザインを受賞したポートトラムが見たかったのもあり
前から行きたいと思っていたのです。
というわけで念願叶っての散策。
そして思った以上に富山は良い街でした。
「ブレイキング・グラウンド」を読んで
日本にもリベスキンドの作品があることを知りました。
が、富山県魚津市にあることまでは書いてあるのですが詳細情報がない。
「ブレイキング・グラウンド」では「展望の丘」という名称しかなかったので、
そのキーワードでググってもめぼしい情報は得られなかった。
そこでmixiのリベスキンドコミュで質問したら、さっそく回答がもらえました。
どうやら魚津の桃山運動公園の中にあるらしい。
「展望の丘」という名称はその桃山運動公園のなかのブロック名のようです。
作品名は「アウトサイドライン」。
このオブジェクトは富山県の『まちのかお事業』により
コミッショナーに建築家の礒崎新氏を迎え平成4年から開催されました。
この事業は、市町村が事業主体となり、
海外建築家が基本設計、地元の建築家が実施設計を担当することで、
地域の1つのアイデンティティを建築やモニュメントといった形に表そうとしたもので、
アウトサイドラインはダニエル・リベスキンドと建築科学研究所のタッグで、
1997年に完成しました。
情報も得られた、ということで訪れてみることにしました。
2回目の金沢訪問の主目的は21世紀美術館。
はじめて訪れたときはこの美術館の魅力を十分理解していなかった。
今回はじっくり時間をかけて、朝と夜の2回に分けて訪れました。
夜10時までやってる美術館なんてここくらいじゃないでしょうか。
(特別展やミュージアムショップなど一部エリアは夕方に閉まるけど)
他の美術館もこれくらいオープンなら嬉しいんだけどね。
さらに欲を言えば海外の美術館のように展示作品の撮影もOKになれば
もっと良いんだけど。
この21世紀の美術館が先導を切ってくれることを願うばかりです。
金沢武家屋敷。
秋田とは違ってこぢんまりとしているけれど、それはそれで僕は好きです。
日本情緒溢れる街並みや庭園、家の造りは古き良き日本を未来へと
刻み続ける立体的な記録といえるのではないでしょうか。
岡山後楽園、水戸偕楽園に並ぶ日本三名園の一つ、金沢兼六園に行ってきました。
1985年に国の特別名勝に指定されています。
桂離宮と同じ池泉回遊式庭園。
見る角度によって様々な表情を見せてくれます。
金沢城跡、21世紀美術館に隣接するこのトライアングルスポットは、
美しい金沢の街の中でも伝統的景観から未来的景観まで見せてくれる、
とりわけ魅力的な空間を形成しています。
金沢城跡は僕が知っている限り、一番キレイで居心地の良い城跡です。
...といっても僕が知っている城跡なんてそれほどないのだけれど。
天守閣は焼失してすでにないのだけど石垣がけっこう有名。
そして五十間長屋は実に美しい。
兼六園と並んで広く、開放的で緑が多い。
実に気分の良い場所です。
そんな金沢城跡の画像ライブラリ。
金沢城跡に隣接する尾山神社。
後々知ったのですが、戦国大名の前田利家公とその奥方・お松の方が祀られているんですね。
金沢城跡や兼六園などの名所の陰に隠れがちですが、ここも密かな名所です。
典型的な日本寺と思いきや、西洋のステンドグラスのある「神門」。
寺のそばには神の森のごとく深遠な森「神苑」。
いやー、イイです。
金沢を旅行してきました。
兼六園、金沢城、尾山公園、21世紀美術館などの有名スポットは
それぞれ別途紹介することとして、ここでは市街を歩いていてふと見つけた
「美しいもの」「面白いもの」を紹介します~
金沢は日本の街の中でもとりわけ美しい街だと思う。
金沢駅も街の美観を形成するスポットの一つであり、
とりわけ東口のもてなしドーム、鼓門の美しさは格別で、
自分がもっとも好きな駅の一つである。
が、それゆえにいろいろ思うこともあり...
設計:白江建築研究所(白江龍三)
竣工:2005年
マリー・ローランサン美術館へ行ってきました。
茅野駅から蓼科高原・ピラタスロープウェイへ向かうバスで約35分。
バスの便が少ないので気をつける必要があります。
今回は3時過ぎに茅野駅に到着して、次のバスが3時40分。
4時15分くらいに到着。
急いで美術館入口に向かうと...
ホテル方面から入れ、とある。
ホテル...?と思いきや反対側に回るとなるほど、でかいホテルが併設されてる。
急ぎチケットを購入して4時20分くらいから鑑賞開始。
美術館は5時までだから正味40分ほどしか鑑賞時間はなかったわけですが...
...十分でした。そんなに規模は大きくないようです。
京都で桂離宮を見た後。
最初は金閣や銀閣など京都の寺社を見て回ろうかなと思っていたのですが、
大学のレポートでローランサンの作品について書くことにして、
ネットで調べてるとなんと茅野に世界で唯一のローランサン専門の美術館が
あるということが分かって急遽そちらに向かうことにしました。
...しかし茅野遠い。
京都を12時過ぎに出て、茅野に着いたのは15時過ぎ。
どんな田舎かと思いきや、茅野駅の目の前に総ガラス張りのモダンな建物が。
どうやら茅野市の市民会館のようです。
それにしてもこんなモダンな市民会館がかつてあっただろうか。
しかもこんな田舎に。
...というわでローランサン美術館へ行くまでのバス待ちの時間と、
美術館から戻って東京へ行く特急あずさの待ち時間でこの市民会館を散策。