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2009年11月18日

アラフォーの憂鬱

建築デザイン/ その他

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最近は愚痴は極力ブログに書かないようにしているのだけど。

たまには自分を鼓舞するために書きます。


最近、少し学業に対するモチベーションが下がり気味。
大学に行くのが億劫になってきている。

建築に対する想いは変わらない。
変わらないどころか強くなるばかりで、逆にそのことが、
学びの場としての理想と現実とのギャップを強くさせる。


今の場所は夢ばかりを語らせる。

一方で夢を現実にするための手法やスキルについてはあまり教えてくれない。
基本的に自分でなんとかしろ、というのが基本スタイル。
自分でなんとかできないから、大学に来ている、というのに。


まあ、そんな矛盾は早い段階から分かっていたのだけど...



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これまで学業一本に集中してきたけれど、さすがに限界に近づいてきて、
当面の食い扶持を稼ぐための仕事を探すべく、ようやく重い腰を上げた。

未曾有の不景気のこのご時世、
アラフォーにして新しい分野に挑むノンキャリに吹く逆風は想像以上に厳しい。

少しでも建築関係のキャリアを積むべく、
建築関係のアルバイトを探すもなかなか良い条件に出会えず。

建築設計事務所、インテリア事務所、住宅リフォーム事務所、
住宅基礎工事請負業者...


仕方がないので、今持っているWebのスキル、ITスキル、PCスキルが活かせる分野に
間口を広げて片っ端からエントリーすることに。

およそ20年前、バブル期に楽して就職したつけが、今頃になって返ってくる。
この歳での就活の苦労は本当に身に染みる。
ちょっと前まで就活で何十社も受ける、という話を聞いてもリアリティが湧かなかったけど、
実際に就活を本気で始めてみてようやくその大変さを痛感する。
あらためてイバラの道に踏み込んだのだと。


それでも不思議なことに建築への失望感はまるでない。
先輩達の厳しい現状を聞かされても、
隈研吾の「負ける建築」を読んでも。

建築の明るい未来を信じることができる。
そしてその明るい未来に自分もなにかしら貢献できるはずだ、
という根拠のない自信は...まだ弱いけど持ち始めている。


ただ、誰にでもできそうな仕事の応募に、
ただ歳をとっているから、というだけで篩いから落とされるのは意外と応える。
終身雇用神話が崩れ、転職は当たり前、という時代になったとはいえ、
その余波は意外と残っているのかもしれない。

口がたつわけでもない。
人付き合いも上手い方ではない。
しかしそんな昔からの自分の性分を百も承知で今の道を自ら選んだはずだ。

隈研吾の「負ける建築」に続いて、安藤忠雄の「連戦連敗」を読みはじめた。
もやもや「考えさせ」られる隈氏の言葉に対して、
安藤氏の言葉は「血を熱くたぎらせ」る。

「建築は闘いである」
...いかにも元プロボクサーらしい言葉である。

「アラフォーの憂鬱」というタイトルだけど、
僕の抱える憂鬱は、多くのアラフォー世代が抱えるそれとはちょっと違うものだろう。
彼らには夢は自分の前ではなく、もはや自分の後方にある。
そのことに気づいても、
家庭を築き、組織の中でもそれなりに責任ある立場になり、もはや引き返せない。
それが彼らの憂鬱である。

僕の場合、夢はまだ自分の前にある。
夢を追うことができる。
しかし一緒に夢を追ってくれる人はもはや居ず、孤独な闘いである。
この歳で孤独でいることは本当に辛い。

しかし自分で選んだ道だから。
後悔はしない。
ただ、心の中の鬱憤を、吐き出したかっただけ。


ルイス・カーンとダニエル・リベスキンド。
彼らは50代まで世に誇るべき建築を実現することができなかった。
村藤吾に至っては、70代になって全盛期が来たという。
それほど真の建築とは、息の長いものなのだ。
下手すれば建築家の死後に評価されるものだって少なくない。

だったら自分自身が信じることができる建築を追求しようじゃないか。
建つか建たないかじゃなく、建てるべきか建てたいか。
ルイス・カーンは不遇の時期に何をしていたか、という問いに対し、
決まって「スタディしていた」と応えたという。

自分の場合、自分と施主が、自分と他者が、そして自分と社会が、
この双方が納得できる建築が生きている間に1つでも実現すれば、
それは大変な幸運なのかもしれない。
それでも僕はスタディし続けていきたい。


「創造は、逆境の中でこそ見出される。」

だから、今の状態は僕にとって好機なんだ。
だから、僕はスタディし続ける。


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