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2006年3月19日

Touch the Sound【エヴリン・グレニー】

アート/ 人物

touch_the_sound.jpg


二度のグラミー賞を受賞したパーカッション奏者、
エヴリン・グレニーのドキュメンタリー映画を観ました。

前から彼女を知っていたわけでもないし、
音楽や楽器に格別詳しいわけでもない。

プロバイダのMLでこの映画が紹介されているのが目に留まり、
「Touch the Sound」というタイトルになんとなく惹かれて
渋谷はユーロスペースへ観にいったのでした。



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「出会うもの全てを受け入れたいわ」


映画の冒頭で彼女が語るこの言葉が、
彼女の音に対する姿勢であり、この映画のテーマだと思います。

驚くべきは彼女が聴覚障害を抱えた人間であるにもかかわらず
さまざまな音の表現ができること。
予備知識なしでこの映画を観ると、上映開始から15分くらいは
彼女が聴覚障害を抱えた人間であることが分かりません。
それくらい彼女は普通にコミュニケーションをとります。

王立音楽院というイギリス最高位の音楽大学を卒業し、
数々の栄誉を手にしながら彼女がその音楽活動の場として
いるのは最新設備のそなわったスタジオではなく、
古びた工場跡だったり、アパートの屋上だったり、
ストリートだったり、居酒屋だったり。

彼女の音楽はあらゆる「場」で展開される。
大切なのはそこに目を向けること。
音に触れる、ということ。

映画自体も本来なら最新音響設備を備えた映画館で
上映されてもおかしくないスケールなのに、ありふれた
2chステレオの小さめな映画館。

それでもこの映画は心に響く。
音は表面上のものから発せられるものじゃなく、
その奥深くの内部から発せられているのだと。
声も口から出るのじゃなく、横隔膜よりもまだ深い、
奥の奥から発せられているのだと。


心の奥深くのものを形にすること。人に伝えること。
それはデザインの原点。
そういう意味で彼女は素晴らしいアーティストであると同時に
素晴らしいデザイナーでもあるのだろう。


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