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2007年10月27日

東京物語【小津安二郎】

文学

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大学の授業で鑑賞しました。
黒澤明と並ぶ日本の巨匠、小津安二郎作品。

...とはいっても僕が小津作品を観るのはこれがはじめてのですが。

出演: 笠智衆、東山千栄子、原節子、東野英治郎など。

笠智衆はこれまで寅さんでしか見たことなかった。
東野英治郎も水戸黄門くらいでしか見たことなかった。
笠智衆は若かったけどこの作品でもすでにおじいさん役でした。

この作品は小津作品のみならず、日本の映画史上でもいまだにベスト10に
ランクインされるほどの名作だとか。
だからというわけでもないですが、僕はこの作品はとてもよいと思いました。

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この映画は戦後間もない家族の姿を描いたものですが、
「今観ても」といううより「今だからこそ」観なければならない映画なのかもしれません。

尾道で暮らす老夫婦、周吉とその妻が子供たちの暮らす東京へ出かけます。
東京で暮らす子供たちは手厚くもてなしながらも自分たちの生活に忙しく、つい邪険に扱ってしまう。
そんな中、戦死した老夫婦の次男の嫁、紀子だけが心から二人をもてなすのだった。

老夫婦が尾道に戻ってすぐ、周吉の妻が急死してしまう。
葬儀のために再び家族が今度は尾道に集まるのだが...

物語としてはそんなところです。
いまどきの映画と比べると盛り上がりには欠けるかもしれません。
しかし人として伝えなければならないことをしっかり伝えている、という点が
この作品の名作たる所以なのだと思います。


そのメッセージを伝える人が原節子演じる紀子といえます。
唯一老夫婦に優しかったのが他人(次男の嫁)だった。
子供は大きくなると親から離れていく。
それはけして人間の冷たさではなく、今度は親となり、
自分の子供を守ってゆかねばならない宿命からくるもの。
生き物である以上後世に子孫を残す、という生物の宿命を人間も守らねばならない。

それが分かっていながら感じる、子が離れていく寂しさ。
人間って厄介な生き物です。


最後に兄や姉の親に対する冷たさをなじる末っ子の次女の京子に対して
紀子が優しく諭します。
なにも知らない純粋無垢な京子の美しさと、人生をある程度経験した紀子の美しさが対比的です。

親は大事だけど、大人になればもっと大事なもの=自分(の子供たち)ができるのだと。
そして紀子が「世の中はいやなことばかり」と言いながらも表情は満面の笑顔であることの意味を
小津さんは観る人に問いたいのだと思う。


僕自身はこの歳になりながらまだ子を持ったことがないので実感は沸かないけど
老いて子に頼りたくはないと思う。
子供は大切に育てたい。
でも子供が自立できる歳になったらまた自分のために生きる生活に戻りたい。
平均が寿命が延びた現代人には第3の人生設計プランが必要なのです。

そのためにはまず自分を好きでなくてはならない。
自分に人一倍興味を持っていなければならない。
結局人生生まれるときが一人なら、死ぬときも一人なのだから。


自分って、エゴって見つめれば見つめるほど面白いものだよ。
そんな僕は当然自分大好き人間です。


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