奈義町現代美術館(Nagi MOCA)【磯崎新】


本記事作成日:2026/08/25
美術館訪問日:2020/01/11

1994年、岡山の山奥に日本で最初のサイトスペシフィックな美術館が開館しました。
設計は磯崎新。
サイトスペシフィックな美術館、つまり特定のアーティストのために設えたアート空間は
今となっては美術館然り、テンポラリーな芸術祭然り、と日本各地にあり、
めずらしくもないですが、
当時は美術館という器の中に作品を定期的に入れ替えて展示する、というスタイルが
美術空間の常だったわけで、当時にしてみれば革新的な試みだった。
それが田舎の山奥で実現したというのだから、これがなかなかスゴイ。
アートの一つの進化であり、磯崎さんならでは功績なのではなかろうか。

訪問当時は自分は備前市に住んでいて、
ちょうどこの美術館の真南に行った瀬戸内海に面した場所だった。
車で1時間半弱ほどかかるのだが、けっこうな山道だったのを覚えている。
公共交通機関で向かうのはかなり難しいだろう。
くねくねと山道を抜けた先に現れたのは、
今見てもまったく色褪せることのないモダンな空間だった。

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Nagi MOCAでは、あらかじめ3組の作家、荒川修作+マドリン・ギンズ、岡崎和郎、宮脇愛子の各氏に、これまでの美術館では収集不能の作品を構想してもらい、建築家との共同制作の中でまとめあげ、3つの空間的作品とした。それぞれの作品は内部に入り、身体をもって感知されることを意図しているが、同時に外部からも明らかに認知できるような形態になっており、「太陽」「月」「大地」が象徴的にそのメタファーとして用いられている。(美術館パンフレットより)

「太陽」(荒川修作+マドリン・ギンズ)

外からの眺め。

中に入って...

この美術館ができた翌年に養老天命反転地が開館するのですが、その萌芽が垣間見えますね...


「大地」(宮脇愛子)

夫婦共作の空間。


「月」(岡崎和郎)

外観は半弦の月。

内部は先端部のスリットから柔らかな光が入ってくる。

原則上の3組のアーティストのための空間ですが、
ギャラリーでは従来のオムニバスの入れ替え制の展示もやっているようです。

磯崎さんのモンローチェアのある空間。

訪問時は以下の三氏の展示をしていました。

 ・川村洋平(KAWAMURA Youhei)
 ・中務正行(NAKATSUKA Masayuki)
 ・金森秀禎(KANAMORI Hideyoshi)

まずは川村氏。

生々しいまでの肉体美。

続いて中務氏。

打って変わって現実離れしたシュール感。

最後の金森氏だけあんまり写真撮ってなかったんだよね...

あまり響かなかったのだろうか。


※基本的に館内は撮影可能でした。