グランドプリンスホテル新高輪【村野藤吾|東京都港区】

takanawaprince_new6.jpg


羽田空港散策からの帰り、久々に品川に立ち寄りました。

村野藤吾設計の新高輪プリンスホテル(現・グランドプリンスホテル新高輪)。

そこは予想以上の濃い空気漂う空間だった。

プリンスホテル高輪エリアは正確には、

  「グランドプリンスホテル高輪」
  「グランドプリンスホテル新高輪」
  「ザ・プリンス さくらタワー東京」

の3つのホテルが1つのエリアに集まる巨大な複合体。
この3つのホテルに加えて「国際間パミール」と呼ばれるコンベンションセンターや、
「飛天」と呼ばれる大宴会場などの施設が付随しており、
ただのホテルというスケールには収まりきらない規模を誇る。
ただの「プリンスホテル」ではなく、
「グランドプリンス」というだけのことはあるってことか。

このうち、「グランドプリンスホテル新高輪」が村野藤吾が設計したものですが、
ここは一際スケール感の大きさを感じさせる空間となっています。
ホテルという場所柄、全敷地のほんの一部しか散策できないわけだけど、
それでもそのスケールのでかさを感じさせる。

ここまで大きいと半公共スペースの性格も帯びてきて、
「通り抜けはご遠慮願います」とありながらも、
第三者の入場を厳しくチェックすることもない。
おかげでそれなりに歩きまわることができました。

第一京浜からホテルパシフィックの横を入っていくと、
まず最初にさくらタワー東京が見えてきます。

takanawaprince_sakura1.jpg

takanawaprince_sakura2.jpg

ここは村野氏の設計ではないと思うのですが、
所々に氏の影響が見える。

takanawaprince_sakura_lobby.jpg

3つのホテルの中では一番規模は小さいですが、
それでもこのスケール感のでかさ。


さくらタワー東京のそばの露地を抜けると2つのホテルに挟まれた中庭に出ます。
takanawaprince_garden.jpg

中庭にはちょっとしたお寺もあります。
takanawaprince_temple.jpg


古びた感じのグランドプリンスホテル高輪。
takanawaprince_old1.jpg

白無垢のグランドプリンスホテル新高輪と対称的。


そしてお目当てのグランドプリンスホテル新高輪。
takanawaprince_new9.jpg

takanawaprince_new4.jpg

takanawaprince_new3.jpg


大宴会場「飛天」。
takanawaprince_new1.jpg


国際間パミール。
takanawaprince_new2.jpg


エントランス。
takanawaprince_new5.jpg

takanawaprince_new10.jpg

takanawaprince_new8.jpg

ライトのマリン郡庁舎を彷彿とさせます。
少なからず影響を受けたのでしょうか...

この円形の中にかの宴会場「うずしお」があるはずなのですが、
さすがに見ることはできず。


しかしロビーがめちゃくちゃ広い。
takanawaprince_lobby1.jpg


あまりにもでかいので、全ての写真が断片的になってしまう。
いつか「飛天」の間や「うずしお」の間に入ってみたい。
表層部でさえこれだけ圧倒されるのだから、
これらの核心部ではどれだけの感銘を与えてくれるのだろうか...


さて、せっかくなので品川のその他の部分。


品川駅。
shinagawa_st_spaceframe.jpg

これがスペースフレーム?

shinagawa_st1.jpg

shinagawa_st2.jpg

かつては地味な駅だった品川も、
新幹線の駅ができたりして巨大な施設となりました。


ホテルパシフィック。
shinagawa_hotelpaciffic.jpg

緩くくの字に折れたシルエットがカッコイイ。


インターシティの横に新しくできたグランドコモンズ。
shinagawa_grandcommons.jpg


古巣のインターシティ。
shinagawa_intercity.jpg


NTT Dataビル。
shinagawa_nttdata.jpg


NTT DoCoMoビル。
shinagawa_nttdocomo.jpg


退職後にできたソニーの新社屋「SonyCity」。
sonycity1.jpg

sonycity2.jpg

設計は大江匡。


全方位ガラスの壁、というガラスの箱はモダニズムの象徴のような気がする。

シンプルで無機質、スマートだけど、
村野藤吾のグランドプリンスホテル新高輪のような存在感はそれほど感じない。

100年後、残っているのはどちらだろう...


【Information】オフィシャルサイト