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2008年12月 8日

GA JAPAN 2008

建築デザイン/ 展示・イベント

gajapan2008.jpg


GA Galleryから現在開催中の展示のチケットが
贈られてきたので行ってきました。

たぶんオスカー・ニーマイヤーの展示の時にアンケートに答えた中から
抽選で当たったとかだと思います。


今回は日本の建築家の最新プロジェクトの様子を
模型やパネル、CGなどで紹介するもの。

日曜日にもかかわらず夕方という時刻のせいか、
人も少なくじっくり見ることができました。


建築に立方体が多いのはなぜだろう。
曲面より直線が多いのはなぜだろう。



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今、大学の助手さんのお手伝いで模型を作ってます。

住宅模型を作るのは今回が初めてなので、
経験のある同級生にも手伝ってもらってます。

角の合わせ方や縮尺の再計算など、
実際に作ることで模型作りの大変さを今更ながら実感してます。

箱物でさえこの大変さ。
曲面を作るのはもっと大変だろう...


だから建築は箱物が多いのか?


確かにそれもあるかもしれない。
模型で作れないものは実際の建物で作れるわけがない。
...この考えも一理ある。

が、時代は常に進化する。
CADの高機能化に伴い、ザハ・ハディドのように曲面を多用する建築家も出てきた。
質感も本物と同じように出せるため、
模型を作らなくても実際の空間をシミュレーションできるようになったのだろう。


でも。
それでも箱物はこれからも主流であり続けるのではないだろうか?
そんな気がするのです。

同じ図形を並べて、デッドスペースなしに配置できる、
辺数の一番少ない図形は三角形だ。
つまり経済的には三角形が一番建築に向いているはず。

でも実際には箱物、つまり四角形が一番多い。
...なぜ?


僕なりに考えて、思い当たる理由が2つあります。

1つは三角形の持つ、角度の問題。
三角形の内角は90度以下であり、角度の調節が難しいというのがあります。
四角形で構成される立方体は全ての内角を90度にすることができ、
直角は角度の調節がしやすいのです。

また隣り合う三角形は向きが反転します。
これは平面要素だけなら問題ないのですが、
立体で考えるとかなりのデメリットです。
逆ピラミッドの部屋に床はないので、結局はデッドスペースになる。


今1つは四角形が三次元という世界を直観的に把握できる図形であること。
単純に三次元なら三角形じゃん、と思いがちですが、
1次元でその絶対値を定義するには二極の要素(プラス、マイナス)が必要、
三次元では2×3=6、つまり6面を持つ立方体が一番理想的なのです。

スペース効率が良く、構築しやすい、
これに加えて本質的に空間を把握しやすい図形であることが
建築には四角形が理想である理由なのでしょう。


でもやっぱり理想の空間は立方体だけではないはず。
近年のザハの活躍がそれを証明してはいないでしょうか。

そして僕もやはり立方体だけでは物足りない。
もちろんこれまで通り立方体という基礎を押さえることも必要ですが、
これからの建築は曲面で構成される空間へと幅を広げる必要があると思うのです。


なんといってもこれからは「個」の時代。
「個」においてはまず集合配置ありきではなく、
まずエゴありき、なのですから。


...長い前置きとなってしまいましたが、
こんな思いで今回は「曲面表現」を意識して見てきました。

個人的には

  ・西沢立衛 「軽井沢の研究所」
  ・磯崎新 「中国湿地博物館」、
  ・隈研吾 「Xinjin Water Museum」

が良いなと思いました。

いずれも曲面的なのですが、ただ曲面的なのではなく、
周囲の地形、環境に調和させた曲面なのが素敵だと思いました。

SANAAの「パリ16区の公営集合住宅」も曲面が多用されていますが、
これは周囲の環境に調和させたものではなく、
人の都合に合わせる、人為的な感じがしてあまり良いと思えなかった。

また、上の3つは模型も丁寧に作り込んでて
曲面がキレイに表現されていたのに対し、パリの集合住宅のほうは
薄い紙を丸めて安易に作ってる感がありました。

もちろん自分の未熟さを棚に上げて好き放題言ってる自覚はあります、ハイ^^;
集合住宅、という形式に偏見を持っているのもあるかもしれない。
ただあくまで素直に感じたことを受け止めておく必要はあると思うわけで。


どんなにCADの性能が上がったとしても、
たとえ小さくとも、たとえ安易といえども、
模型によって実際に創り出される空間にはやはり価値があるのだと思います。

だとしたら、模型による曲面表現の努力も惜しむべきではないのでしょう。


その前に箱物模型の数をこなせ!
...と自分の中の別の声が聞こえてきますが、まあこれも大切なことと思うわけで。


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