Googleは神になろうとしているのか...

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「Googleは神になろうとしているのか?」

先日のNHKスペシャル「グーグル革命の衝撃」をみて思いました。
サブタイトルは「あなたの人生を"検索"が変える」。

単に情報を得る、という作業の連続がその人の生活を、衣食住を、考え方を、
引いては人生を左右するようになっている。
いまやGoogleが与える影響は絶大です。
正直もうGoogleが誕生する前のライフスタイルが一昔前のものになり、
思い出せなくなるほどに。


「検索エンジンの上位に入れないサイトは存在しないも同じ」
この言葉はけっこう衝撃でした。
言葉の数だけある検索キーワードのほぼすべてにクリック単価が設定され、
広告主は単価の高いキーワードに高額の広告料をGoogleに支払う。
自分が発する言葉一つ一つに値段が設定されているのかと思うと、
なんか薄気味悪い。

Googleは公平な検索結果を提供するために検索のアルゴリズムは非公開ですが
検索上位に入ることが売り上げアップになる広告主としては検索上位に入るために
なんとか検索上位に入る術を知りたいと思う。
ページランクは人ではなく、コンピュータが判断しているものなのだから、
非公開となっているそのアルゴリズムが分かれば必ず検索上位になる
サイトを作成できるからです。
そのようなニーズからSEOやSEMを専門の会社が数多く誕生した。

いまや個人だけでなく、企業、引いては国や政府までもコントロールする
存在にまでGoogleはなろうとしている...

これを神といわずしてなんという。

Webの初期の形態はサイトからユーザへ、一方通行の情報提供だった。
それでも世界中の誰もがその情報を閲覧できるというだけでITは爆発的に
そのビジネス規模を拡大した。
そしてユーザからサイトへの情報提供(情報収集)ができるようになると
さらにそのスピードは加速しました。

Googleはまさにそのネットの双方向性をフル活用して大きくなったといえます。
すべての人に同じものしか提供できなかったマスプロダクツ時代から
ユーザ毎にカスタマイズ、最適化して提供できるようになった時代へ。

Google本社のある米マウンテンビューの無料の無線ネットーワークサービス。
けして奉仕の目的ではなく、ユーザの行動パターンを収集することで
よりユーザーマッチした質の高い広告(ターゲット広告)を提供する。

インターネットは世界規模の膨大なデータベースですが
いまや、Googleにそのデータベースがある、といっても過言ではありません。
しかしその巨大なデータベースはただ存在するだけでは何の価値もない。
必要なときに必要な情報が取り出せてはじめてその価値が認められる。
Googleはそのデータの整理をすることで巨額の富を得ているのです。
そしてGoogleをうまく活用できた者も同様の富が得られる。


番組では主にアメリカでの状況をレポートしてました。
世界規模では進出著しいGoogleも日本ではまだまだYahooに一歩遅れを
とっている。このことはGIGAZINEさんのところでも述べられています。

  GIGAZINE: グーグルは今のままでは日本人の人生を変えることはできない

日本では実際どのような状況なのか説明されています。
僕もこの放送でGoogleが取材に応じ、CEOのエリック・シュミットが
出演したのはGoogleの知名度アップが狙いだと思いました。
さすがにラリー・ページとサーゲイ・ブリンの創業者二人は出てこなかったけど。

そして自分のサイトをみる限りではターゲット広告の精度はまだまだ
イマイチだと思います。ページの内容とはまったく異なるちぐはぐな広告が
表示されることがしょっちゅうあります。
まあ日本語の難しさなのかもしれませんけど。


しかし確実にGoogleは前に進んでいる。
しかしやっぱり神になろうとしてはいけないよ。
運営しているは結局のところ人であり、人が創造したものなのだから。
そこを間違えると先人の巨人たちが歩んだ失敗を味わうことになると思う。
まあ一プータローが言うことに説得力なんてないと思うけど。

そして利用する側も依存し過ぎはやっぱりよくないよ。
それは中毒であり、病気であり、健全じゃない。


人間やはり健全が一番だよ。
僕はそう思う。