決断

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友人であるT君が退職を決めた。

7月一杯で14年間勤めた今の会社を辞めるそうです。
今日会社に退職願を提出したそうな。

部長に退職願にハンコをもらいにいったとき、
別に悪いことをするわけじゃないのにガクガク震えたそうだ。
やっぱり怖かったんだと思う。

T君は僕と同じバツイチなのですが、
今回会社を辞める時の気分は、
離婚するときの気分になんか似ている、とか。

その人が嫌いになって別れたんじゃない。
その会社が嫌になって離れるんじゃない。

ただ自分の未熟さに嫌気がさしただけ。
T君はそう言ってました。

なにをするにもゆっくりなペースのT君。
やめるのにも時間がかかるらしく、
残務整理に4ヶ月もじっくり時間をかけるらしい。
会社もそれを認めているらしい。
なんともいい会社だね。

彼のペースではスピードの激しいこの競争社会では
けしてトップに立つことはできないだろう。
彼自身そのことはよく分かっているし、
彼はトップに立つことを望んでいるわけじゃない。

彼はただ自分を見つけたいだけ。
彼はただ自分を定義したいだけ。
彼はただ自分を知りたいだけ。

それがこんなに難しいことだなんて。
と、T君は嘆いておりました。

安定を捨て、彼はさまよう。
彼はこの先大変かもしれない。
それでも彼は後悔しないだろう。
散々悩み、友人にも相談し、自らの意思で決めたことだから。

T君に幸あらんことを願う。