2013年3月アーカイブ

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内子に一本のしだれ桜があります。

...いや、無数にあるけれど。

一本のしだれ桜が多くの人を惹きつけています。
そこにいたるまでには、長い年月がかかったことでしょう。

まちづくりとは、地域活性化とはこういうことだと思うのです。
人が何人訪れたとか、いくら稼げたかとか、そういうことではないのです。
それは確かに地域活性化に必要な要素ですが、地域活性化そのものではない。

本当にその地域の魅力や価値を認める人が集い、幸福を共有する。
そしてその幸福を持続させ、継承させ、発展させていく。
その価値は量や金額で判断されるものではなく、物理的に計量できるものではない。

地域づくりの目指すところはそういうところにあるのではないでしょうか。



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ニシアワー一日目は森の学校を中心とした活動拠点の見学でしたが、
二日目はその活動の原資となっている森を見学しました。

ただひとつの森を見るのではなく、
原生林と人工林の二タイプの森を見ることができたのがとても良かった。

農業や林業というと、工業に比べると自然に近い分、
環境にやさしい、エコ的なイメージがありますが、
土を掘り返し、木を伐採したりと自然環境を劇的に変えてしまう生きものは人間以外にいません。
すべての生きものは自然環境を利用し、活用していくことで生きており、
その行為により自然環境は流動的に変化していくものだけど、
それは同時に常に成長的である。
人間だけが劇的に創造的である一方で、劇的に破壊的になってしまう。

それはともかく、第一次産業は自然と人間との接点にある。
その環境は少なからず人間の自然との関わり方を考えさせてくれる。

自然と人工の良い関係の構築。
そこに人類繁栄のカギがある気がしますがはたしてどうやら。



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今年度最後の出張は3回目の木工先進地視察で岡山県西粟倉村へ。
宇和町で古民家再生での地域づくりに取り組んでおられる方、
八幡浜で製材業を営んでおられる方と一緒に行ってきました。

西粟倉村の取り組みはFacebook、ホームページで知ったのですが、
まずはそのホームページの美しさ、センスの良さに惹きつけられました。

さぞかしセンスの良いデザイナーが専属で頑張っているのかなあ、
と勝手に思ってたのですが実際訪れてみるとちょっと状況は違ってました。

西粟倉村では2008年に百年の森構想を打ち出しました。
現在50年生の西粟倉の森を50年先を見据えた森づくりを目指そう。
その構想の元に、西粟倉村行政と森林組合、
それと活動を推進するコンサル会社の三者協働により
西粟倉村の新しい森づくりがスタートしました。

事業は良い森づくりを行なうための「百年の森林創造事業」と、
経済活動、都会へのアピールをしていくための「森の学校事業」の
二本立てで進められました。
その森の学校事業を進める組織が株式会社「森の学校」です。
廃校跡を整備してショップやカフェ、ショールーム、イベント会場などを設置し、
活動の拠点としています。

かつて西粟倉村にも近隣市町村との合併話が持ち上がっていたそうですが、
最終的には2004年に合併協議から離脱しました。

この選択が良かったのだと僕は思います。
下手に地域組織を大きなものとせず、動きやすくまとまりやすいスケールとしたことで、
山林を地域資源として再活用していく、というひとつの大きな目標に向かうことができた。

Small Scale, Large Depth.

ネットワークは広げるためのものだけじゃない。
深く繋がるためのものでもある。



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愛媛大学地域マネジメントスキル修得講座最終回。

今回は各自のプロジェクト研究テーマの成果発表。
事前に自由形式の論文を作成し提出、
その内容を15分程度で発表します。


僕のテーマは受講当初より決めていた「地域木材有効活用事業」。
このテーマの研究に一貫して取り組んできました。
山間部の地域資源である木材。
林業の低迷によりその価値が見失われがちである現状を打破するために、
地域内の放置間伐材を収集、製材し、魅力あるカタチに加工し、
経済活動へとつなげていくことで木の価値を再興、再認識する。
それが山間部に暮らす人達の地域を誇る心を取り戻し、
地域を再び活性化させる原動力となる。

...と理想は立派なゴタクを並べているけれど、
実際の活動は限界集落の一校区での本当に小さなもの。
でも、今の僕にはその「小さなスケール」が大事だと思っています。

貪欲な追求心によって大きくなりすぎた人間社会のスケール。
できることのレベルが大きくなる一方で、
見失ったものや崩壊してしまったものも無視できないほどに大きくなってしまった。
大都市の大会社で長年暮らしてきた自分にはそう見えます。


「明日世界が終わるとしても、僕は今日リンゴの木を植える」


この一年、この講座を受講し、自分なりに研究を進めてきて、
この言葉のほんとうの意味が、実感がなんとなく分かってきた気がします。



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遊子川のトマト加工班で宇和町の新城生産組合と宇和島の企業組合津島あぐり工房の
二箇所の視察に行ってきました。

メインの目的は新城生産組合にある大型乾燥機の見学だったのですが、
フタを開けてみれば、起業者自身による起業の心得を学べた刺激的なものでした。

起業というと、とかくその方法にばかり目が行きがちなのですが、
結局のところは「なにがやりたいか」「なんのためにやるのか」といった明確な目標と、
その目標に向かって突き進むための「勢い」が絶対的に必要、ということを
参加者一同感じたと思います。

強い想いがあれば、その想いを達成するためのパワーは自然に生まれるもので、
方法とか技術といったものは必要に応じて身についてくるものである。
よしんば自分自身がそういったものを手にしてないとしても、
強い想いは強い発信力を伴うことで自然と第三者の助けを引き寄せるものである。

...二人の起業家の話を聞いていて、つくづくそのことを感じました。



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  【第1回】【第2回】【第3回・第4回


ユスモク木工教室第5回。
前回が2回分(45分×2回)の時間をとってもらったので、実質6回目。

最初はどうなることかと思ったこの教室も今回で最終回。
前回2回分の時間をとってもらったおかげで、前回でほぼ完成し、
今回はボンドの乾燥を確認し、最終的な完成を確認するだけでした。
出来・不出来はあるにせよ、とりあえず全員無事完成させることができました。

記念撮影の後、今回の木工教室についての感想を発表してもらいました。
みんな概ね前向きな感想をくれました。

それとは別にあらかじめみんなで手紙を書いてくれていて、
終わり際に記念写真と一緒にいただきました。
一人一人完成品を持った写真入りの手紙で、
学校ぐるみでサポートしてくれたことがとても嬉しかったです。



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遊子川もりあげ隊・地域振興部では、主に防災対策に取り組んでいますが、
その取り組みの一環として、地域内の避難経路整備事業を去年に引き続き実施しました。
去年は日浦〜下遊子地区間で行いましたが、今年は下蔭〜柳沢地区間で実施。

遊子川地区は中央谷底を走る県道から枝葉状に集落が点在しているわけですが、
中央の県道が寸断された場合は一気に避難路がなくなってしまいます。
そこで、昔ながらの山道を定期的に整備して、いざという時のために備えます。

山道は文字通り森の中を切りとおして作られた道であり、
放置していると木や竹が繁茂して、道が使えなくなってしまいます。
支障木・支障竹を伐採し、道路に積もった不要土をユンボで掻き出す作業を
もりあげ隊地域振興部と地元受益者の人たちが集まって半日がかりで実施しました。



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宇和町の池田家さんで開催されたイベントに参加してきました。

池田家さんは先日ユスモクの囲炉裏を納品させていただいた素敵なギャラリー喫茶です。
その酒蔵がまたいい雰囲気の空間で、いろんなイベントに使われています。

今回はデザインを地域づくりに生かす「地域デザイン」講座ということで
参加したのですが、正直講師の迫田さんについてはあまり知りませんでした。
まだまだ勉強不足。

加えてこの日は病み上がりに花粉症、と体調がイマイチだったこともあり、
講座だけ参加して交流会には参加せず、ちょっと消化不良な感じだったのですが、
迫田さんのお話は少なからず刺激を受けました。


デザイナーと名乗るには、まだ実績も自信もない。
それでも「デザインとはなにか」については、人一倍考えている自信はある。

ただこれまでは、デザインはデザイナーがするものだと思ってた。
でも技術が技術者だけで行われるものではないように、デザインもデザイナーだけがするのではない。
誰もがデザインという行為をしている。
ただ、デザイナーはその行為をより強く意識し、その行為の効果を強く信じている。

デザイナーが人々をデザインへと導く。
そしてみんなでデザインする。

みんな=地域が「地域デザイン(地デジ)」。



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遊子川地区の地域づくり組織「遊子川もりあげ隊」。
僕が着任する前年の2010年に立ちがあり、一年かけて活動計画を立て、
僕の着任と同時にその活動をスタートしました。

事務局のある遊子川公民館を中心に精力的に活動を進めてきましたが、
地域づくり活動というものは、その活動が順調に展開していくならば、
どのような経緯をたどるにせよ、また、意識していなくていなくても
自然と経済活動へと帰結していくもの、
ということがこの二年間の活動の末に見えてきたことでした。

もりあげ隊は遊子川地区全住民で構成される任意団体ですが、
市から支給される補助金が主な活動資金であること、
活動を推進する事務局が公民館となっていること、
などまだまだ行政主導の色が強く、
もりあげ隊を母体とした経済活動をしていくにはなにかと不都合な部分があります。

その一方で、活動が順調に進めば進むほど、
活動を継続的・発展的なものにするには経済活動が必要、という気運が高まります。
そこで出てくるのが経済活動を行っていくための組織結成の話題。


...というわけで組織化についての勉強会。

地域産業の起業サポートを行なっているえひめ産業振興財団の方に来てもらい、
組織化の必要性、最適な形態、方法などについてレクチャーしていただきました。


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  ユスモク木工教室 第1回・ 第2回


ユスモク木工教室3回目と4回目の様子をまとめてレポートします。

前回までで外箱を完成させ、今回から内箱の制作にとりかかります。
外箱は基本的にボンドでの接着のみだったのに比べ、
内箱はノコギリを使っての切断作業が入るため、
少しレベルがアップします。

木材を真っ直ぐ切る。
ただこれだけのことに子どもたちは四苦八苦していました。
かくいう自分も普段の切断作業は機械でやっており、
普段ノコギリを使うことはほとんどありません。
サポートに来てくれている建具屋さんの指導の下、
みんな一心不乱に作業に打ち込んでいました。
内箱の材料は今回は桐を使ったのですが、
桐は意外と切りにくい。

人間社会の中にある「モノ」って当たり前のように身の回りにあるけれど、
どれ一つとして、簡単に生まれてきたものはない。
人々の苦労と工夫の末に生まれてきたものであり、
苦労と工夫が楽しさを生む。

子どもたちがその感触を少しでも感じてくれたら。
木工教室をした甲斐があるというもんです。


ブログを書いている人

檜垣忠雄(ひがきただお)
aikiboy
広島県出身、呉工業高等専門学校電気工学科卒、ソニー株式会社でエンジニアとして14年間勤務、 その後多摩美術大学造形表現学部(上野毛キャンパス)デザイン学科に入学。 空間デザインを中心に学び、自然の一員としての人間の感覚や「ものをつくる」という人間の豊かさに気づく。 卒業後、愛媛県西予市地域おこし協力隊に着任。城川町遊子川地区の地域活性化活動に携わっています。 将来はデザインを活用した木工作家を目指します!

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