本年度のファイナル・セッション「モデリング」が終了しました。
セッション全体を3つのスタディに分け、
前半2つのスタディはわけが分からず苦痛の連続でしたが、
最後のスタディはものづくりがメインでとても面白かった。
最初に個人で人間一人程度を包む空間について1/5スケールで模型を作ります。
そして先生により同じような作品を作っている人を3人一組のグルーピングします。
そしてグループごとに作品の内容を詰めて、実寸大の空間を作成します。
グループによっては3つの作品を組み合わせて新たな作品を誕生させたり、
誰か一人の作品をさらに煮詰めてよいものにしていったり、
そのアプローチの仕方はグループによりさまざまです。
僕のグループでは僕の作品をベースに煮詰めていくことにしました。
僕の案は持ち運びするためにコンパクトに折りたたむ、という機能が不十分で
グループワークではまずそこを詰めました。
三人集まれば文殊の知恵、とはよくいったもので、
メンバーの一人が素晴らしい案を出してくれて収納方法は解決。
最初の折りたたんだ状態。
これを展開していくと...
最終的にはこうなる!
前セッションでもものづくりの大変さは経験したはずなのに。
模型と実寸大とでは安定度とかの感じが全然違ってきます。
模型の時点では気にならなかった安定度が実寸大ではかなりシビアになり、
さらに設置する場所によって各ユニットにかかる力の配分が変ったりと
安定度の確保に苦労しました。
しかしまあなんとか無事完成。
プレゼン用のボードはグラフィックが得意なメンバーにおまかせして、
ステキなプレゼンボードが出来上がりました。
プレゼンも概ね好評で、いつも辛口な先生から
「実際の建築物としてあっても面白いよね」とのお褒めの言葉をいただきました。
そして打ち上げへ。
結局朝までいて、若者たちとデザインについて熱く語り明かしました。
意外とみんなデザインに対してしっかりとした考えを持ち、
他の学生やその作品を観察しいろいろ考えているのにはびっくりすると
同時にとても刺激になりました。
前にも述べましたが、最初はこのセッションを選択したのは失敗だったかなあ
と思いましたが終わってみれば得るものがたくさんありました。
空間とはどんなものなのか、空間を作るためにはどのようなことをすればいいのか。
見えない空間を意識するきっかけを与えてくれました。
そしてものづくりの領域をより大きなものへと意識を広げてくれた。
見えないといってもやはり空間デザインはものづくりと変らないんだな、と。
いい形で今年を締めくくれそうです。