馬上に少年過ぎ
世は平にして白髪多し
残軀は天の赦す所
楽しまずんば是を如何せん
(伊達政宗)
馬に乗って戦場を駆けた若かりし頃は過ぎ、
太平の世となり、自分の髪の毛もすっかり白くなってしまった。
戦禍を生き延びることができたのも、天が自分を赦してくれたからであろう。
ならば余生を楽しまなくてどうするか。
宇和島城に続いて愛媛県宇和島市の天赦園に行ってきました。
宇和島藩の七代藩主・伊達宗紀(むねただ、号:春山[しゅんげん])が1866年につくった隠居所です。
池泉回遊式庭園であり、昭和43年に「名勝」の国指定を受けました。
「天赦園」という名前は伊達政宗公が隠居に際し群臣たちに示した述懐の漢詩に由来します。
宇和島へは2014年に一年間、職業訓練校にほぼ毎日通いました。
天赦園のそばも何度も通ったけれど、結局中へ入ることは一度もなかった。
近くにあっても意識できないものってたくさんあるんだな。
園内マップ。
入場口。
この門の前までは何度か来たことがあって、
中は民家の庭程度の規模なのかな、と勝手に思っていたのですが、
いざ中にはいってみると、一万平米を越える広大な敷地にびっくり。
入口そばの桜...じゃなくてアンズなのかな。
潜渕館(せんえんかん)
書院式の茶室。
残念ながら中へは入れません。
池のそばに建つ書屋・春雨亭。
釘が一本も使われていない建物だそうですが、こちらも残念ながら中へは入れず。
池泉回遊式庭園の見事な眺望。
蓬莱島。
池の鯉。
例によって餌付けされており、人影に反応して異常な勢いで寄ってくる様はちょっと怖い;;
鯉だけでなく、でっかいナマズも混じってました。
一番の見所の白玉上り玉藤。
まだ時期尚早でした。
見頃は四月上旬とじょことですが、蕾はまだまだ小さい。
本当にあと半月ほどで咲くのかな...
蘇方竹(スホウチク)。
伊達家の家紋「竹に雀」にちなみ、園内には19種類の竹や笹が植えられています。
石灯籠。
えびす岩。
烏帽子形の手水石と、文字彫石の組み合わせ。
烏帽子の形は人為ではなく、自然造形だそうです。
露地。
起きた牛の横顔の「起牛石」。
このほかに牛が寝そべっている姿の「臥牛石」もあります。
石碑。
枯川。
時の流れを表現しているのだとか。
東屋。
懐かしいポスト。
【Information】オフィシャルサイト(宇和島市観光協会)
アクセス:JR宇和島駅から徒歩20分
入場料:大人300円、中学生100円、小学生50円