国宝建築行脚の旅。
島根県2つめの国宝は出雲大社。
あらゆるものが豊かに、力強くある国「豊葦原の瑞穂国」を築かれた大国主大神は、
この国を天照大御神にお譲りになり、そのことを喜ばれた天照大御神は、
高天原の諸神を集められて大国主大神の宮殿「天日隅宮(あめのひすみのみや)」を造営されました。
これが現在の出雲大社です。
なお、出雲大社は通常「いずもたいしゃ」と読みますが、
正確には「いづもおおやしろ」と読むそうです。
このようにして目に見える世界を天照大御神が治め、
大国主大神は目に見えない世界を司り、
そこにはたらく「むすび」の御霊力によって人々を幸せに導いてくださるのだそうです。
年に一度、全国の神々は出雲大社の大国主大神の元に集まって、
人々の"しあわせ"の御縁を結ぶ会議「神議(かみはかり)」がなされます。
これが10月のことであり、この月を「神無月」と呼ぶ由縁です。
(逆に出雲の地では「神在月」になります)
神々が集まってなされる神議の催しを「神在祭」と呼びます。
出雲大社へは子どもの時分に親に連れられてきたことがありますが、
大人になってきちんと訪れるのははじめて。
正確には堀川にかかる宇迦橋を渡ったところに一の鳥居があって、
神門通りと呼ばれる門前町があるのですが、
今回は午前中に松江城・小泉八雲記念館&旧居・島根県立美術館と巡り、
いささか疲れ気味ということもあって、本殿に一番近い駐車場に車を停め、
勢溜(せいだまり)と呼ばれる境内正門にあたる二の鳥居から参拝することにしました。
勢溜から見た一の鳥居。
二の鳥居。
下り参道。
神社仏閣の参道で、下り参道はめったにないそうです。
下り参道を下りきったところに三の鳥居。
ここからは松の参道になります。
昔は身分の高い者だけが真ん中を通ることを許されてました。
今は基本的には誰でも真ん中を通れますが、松の根の保護のために、
やはり真ん中を避けて左右の参道を歩くことを推奨しているようです。
松の参道の左右には西神苑・東神苑が広がります(写真は東神苑)。
東神苑の北にある杵那築森(きなつきのもり)。
因幡の白うさぎ。
幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)。
大国主大神が日本海の荒波の中から「幸魂奇魂」を授けられて結びの神となられた場面。
社務所。
四の鳥居(銅鳥居)。
天正8年(1580)に毛利輝元により寄進されたもの。
寛文6年(1666)に損傷激しくなったため、輝元の孫・毛利綱広が現在の鳥居に造り直した。
銅製の鳥居としては日本最古だそうです。
四の鳥居をくぐるとまず目につくのが拝殿。
その奥に国宝の本殿。
本殿マップ。
八足門。
十九社。
本殿の左右に配される細長い社。
神在祭の間、全国の神々の宿所となります(通常は遥拝所)。
筑紫社(つくしのやしろ)。
彰古館。
素鵞社(そがのやしろ)。
ヤマタノオロチを退治した素戔鳴尊(すさのおのみこと)を祀る社。
大国主大神の親神であり、天照大御神の弟神でもあります。
本殿の真後ろ。
文庫。
御向社(みむかいのやしろ)・天前社(あまさきのやしろ)。
神祜殿(宝物殿)。
菊竹清訓設計。
訪問時はリニューアルのため中には入れませんでした。
残念ながら庁の舎は取り壊されて今はもう見ることがかないませんが。
神馬神牛像。
続いて神楽殿へ。
鏡池。
大注連縄。
さざれ石。
日本国歌で出てくるあの「さざれ石」です。
今後の開運を祈願して御守を購入。
【Information】オフィシャルサイト